郷土が生んだ名作曲家 吉澤検校 雅の世界~現代に響く古典の調べ~ - 正絃社

郷土が生んだ名作曲家 吉澤検校 雅の世界~現代に響く古典の調べ~

昨年10月13日、名古屋市文化振興事業団と名古屋三曲連盟の共催による、第8回「地元名古屋の優秀舞台公演」(第1~7回は演劇、舞踊など邦楽以外のジャンルの公演)を、名古屋市青少年文化センターアートピアホールで開催。 
名古屋三曲連盟は、昭和48年、当時名古屋邦楽界の主力であった「名古屋邦楽協会」(戦後に長唄、小唄など三味線分野が主流となって発足)から、三曲部門が独立して結成。連盟の発足に際して、初代家元野村正峰の尽力も大きく、発足以後も正絃社で大いに協力して連盟の発展に貢献。 
箏曲の名作と言えば、そのひとつに誰もが名を挙げる「千鳥の曲」の作曲者・吉澤検校。幕末、箏曲のほか、平曲、国学、雅楽など幅広く学を修め、名古屋(佐屋町出身)から京都へ登って、三絃主導の三曲合奏から離れた箏曲作品を世に生み出し、「芸どころ名古屋」を高めた活躍。その吉澤検校の遺徳を称え、名作のなかより、「千鳥の曲」「春の曲」「山桜」「花の縁」「捨扇」、現代に継承される新編曲として菊重精峰編曲の「千鳥幻想」の6曲を、名古屋三曲連盟会員の合同で演奏。 
また、NHKの古典芸能番組で名を知られる葛西聖司アナウンサーの名司会により、伝統芸能の世界を分かりやすく解説、演奏曲の理解が深まりました。 
このような内容の深い演奏会が、次に企画される折には、もっと多くの皆さまに、ぜひ、ご鑑賞いただきたいものです。

「春の曲」
「春の曲」

「花の縁」
「花の縁」

「千鳥幻想」
「千鳥幻想」

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