各地の活躍 ~うたまくら318号より
さわらび会(藤井清美社中)
40周年記念演奏会 大和 優子
5月21日(日)、日中は汗ばむような新緑の季節に、千葉県我孫子市にある、ふれあいホールにて、「さわらび会 40周年記念演奏会」は開催されました。
私は、藤井清美先生の元に入門し、初めて参加した盛大な演奏会でございました。演奏を終えた際は、何とも言えない充実感と感動を得ることとなりました。
全員で記念写真
演奏会には、さわらび会会長の藤井先生、藤井先生ご息女で副会長の樹本佳音里先生をはじめとして、お家元、哲子先生、峰山先生、幹人先生、そして見山福江先生、日吉章吾先生や他にも数多くの著名な先生方が出演され、共に舞台に立てたことを光栄に存じます。
後列三絃の左側・大和優子さん
藤井清美先生のご挨拶
約1年半前、藤井先生より演奏会の曲、「岡康砧」「松の協奏曲」「七福神宝船」の楽譜が手渡され、お稽古がはじまりました。CDや映像などでも勉強をするのですが、いつも聴き入ってしまい、私にこれらの曲が弾けるようになるのか、とても不安になったことを思い出します。
昨年の夏より、「松の協奏曲」の合奏練習が、樹本先生のもと、開始となりました。樹本先生から曲の背景などのお話を伺い、理解が深まると同時に、身が引き締まる思いでございました。
20絃を演奏する樹本佳音里先生
お稽古の際には、折に触れ、藤井先生から演奏会の準備状況なども伺うことがございました。主催者として大変お忙しい中でも、温かくご指導くださる藤井先生に信頼感や尊敬の念が、更に湧いてくる思いでございました。
新年を迎え、お家元や哲子先生、賛助の先生方も集い、本格的な合同練習がはじまりました。先生方の真摯で熱心なご指導に、我々の気持ちも高まって参りました。
そうして、演奏会前日が参りました。本番さながらの演奏ならびに、舞台の演奏位置や立ち振る舞いなどの最終確認を行い、緊張感が高まりました。
長いようであっという間の本番を迎えることとなりました。演奏会の1曲目は、「岡康砧」でした。留袖で揃えた姿は、きっと素敵であろうと想像しつつ、より一層気を引き締め、臨みました。舞台が、パッと明かりに照らされた途端、観客の多さに頭が真っ白になった思いでしたが、日吉先生の凛としたお声で我に返り、「岡康砧」の演奏に集中致しました。
野村哲子・日吉章吾先生とともに「岡康砧」
満席の客席
どの曲に対しても、多くの拍手をいただき、会場が割れんばかりの音につつまれておりました。最後の曲「七福神宝船」が終了した際には、望外の喜びに満ち溢れました。お箏が身近ではない友達も、曲の幅広さや楽器の音色、新たな発見の連続で大変感激したとのことでございました。
全員で賑やかに「七福神宝船」
「さわらび会」とは、万葉集の「岩走る垂水の上の早蕨の萌えいずる春になりにけるかも」という志貴皇子の歌から名づけられたとのことでございます。私もさわらび会の一員として、またお箏が好きな者として、今後も精進して参りたいと存じます。
・海老原みづほさん(藤井先生のお孫さん)「春の海」に奮闘
・家元と藤井先生ご一家同士の「縁」
・子どもたちの「夕やけ小やけ変奏曲」
結びに、お家元ならびに野村家の皆様、賛助出演くださいました先生方、裏方をご担当くださった方々、そして、藤井先生、樹本先生、お教室の皆様に感謝を申し上げ、ふたたび集う機会があることを願っております。
ありがとうございました。
(千葉県柏市・准師範・藤井清美門下)
- 2017.07.30