お便りより ~うたまくら327号より - 正絃社

お便りより ~うたまくら327号より

お便りより 

・岐阜市芸術文化協会主催による「まちかどコンサート」(岐阜駅ハートフルスクエアG交流サロン)に、8月18日、「箏きらら」(栗山美智子ほか)が出演。夏らしい選曲で「茶摘み」「すずらんの歌」「海きらら」「流離の詩」「じょんがらの街」を演奏。好評を博しました。

・倉敷市・倉敷市文化連盟の主催による「第16回くらしきジュニア伝統芸能祭」が8月18日、倉敷市芸文館ホールにて行われ、ジュニアによる日舞、邦楽、県詩舞、民謡、民舞、太鼓が披露されました。倉敷琴友会(渡谷元子社中)からジュニア、指導にあたっている清心学園中学・高校箏曲部が出演しました。

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准師範試験を終えて      大 野 梨 早 

 4年に一度の盛大な「春の公演」が終わってほっとするのも束の間、6月23日は、かねてからの課題であった准師範試験の受験日でした。
実は、2年前に受験すると決めてから私は、やる気が満ち溢れる毎日になり、一日も欠かさず練習に励んできました。やればやるほど、たくさんのことが解ってきて、ますます勉強しました。この試験にまっしぐらの途中に「春の公演」もあり、出演曲の練習にも楽しい時間を過ごしながら、傍らで試験曲のお稽古も進めてきました。
 そして、ついに受験日を迎えました。
 自分としては、やるだけのことはやり尽くし、体調も万全、平常心で臨んだ試験、いざ、試験日を迎え…。
実技試験が始まり、最初の必修曲「春の曲」では、お箏の前に座り弾き始めると、手も、声も震えて、今までに感じたことのない緊張が全身を襲いました。頭が真っ白になって、暗譜も全部、飛んでいってしまい、パニック!
 パニックになりながら、でも、既に手は動き始めていたので、その状態の中、なんとか弾き続け、絃を探しながら必死に歌い進めました。 
「あんなに練習したのに!」
 肝心の本番で間違えてしまって、自分が情けなく、泣きそうになりながら4行ほど弾いたあたりで、ふと、我に返りました。
「間違えても、すぐに気持ちを切り替えて、弾き進めてね。」
 いつも、お稽古の時に言われていた倫子先生の言葉が思い出されて、冷静な自分に戻ることができ、その後は、とても落ち着いて弾くことができました。
また、楽理と聴音の筆記試験の勉強は、すごく楽しいものでした。子どもたちが学校の宿題をしている時に、私も横で一緒に勉強しました。「ママが勉強している姿」に興味津々な子どもたちは、問題を出してくれたり、暗記カードを作ってカルタ取りしたり、遊びながら覚えました。
 なかでも、聴音は「曲当てクイズ」となって、いちばん盛り上がり、家族で「イントロドン」のゲーム大会になりました。子どもたちは本当に覚えが早くて、曲の最初の一音で答えてしまうので、私も負けてはいられないと必死に競って覚えました。
 こうした子どもたちの協力もあり、2年間、勉強したことが試験問題に出て、落ち着いて解答できました。
 子育てしながらの受験は、大変な部分もありましたが、いつもいちばん近くで応援してくれる家族の存在が凄く大きなパワーになりました。
 今、私は、これからのお稽古がますます楽しみです。弾いてみたい曲もたくさんあります。子どもたちからも、いろいろリクエストされているので、幅広い曲に取組んでみたいと思います。
 いつも楽しくて、優しくて、褒めて、励ましてくれる、倫子先生とのお稽古が大好きです。
 本当にたくさんのことを教えて頂き、ありがとうございました。
 倫子先生、これからもお稽古、宜しくお願いいたします! 

(北名古屋市・直門・准師範)

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前列右端・大野梨早さん

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