第34回国民文化祭・にいがた2019 邦楽の祭典 ~うたまくら328号より - 正絃社

第34回国民文化祭・にいがた2019 邦楽の祭典 ~うたまくら328号より

第34回国民文化祭・にいがた2019
「邦楽の祭典」盛会に終了

 令和元年10月20日(日)、新潟県民会館大ホールにて、午前11時より開催された、右記公演では、オープニングステージの新潟市ジュニア邦楽合奏団(指導・鯨岡徹・藤崎浩子)の演奏に続き、プログラム1番の愛知県(正絃社)の「幻想曲千鳥」から終曲の合同演奏「編曲長唄越後獅子」(新潟県邦楽連盟)まで、各県からの出演者による演奏21曲の演奏が、約5時間にわたり繰り広げられました。

 

「邦楽の祭典」に参加して    杉浦和子

 国民文化祭は県民・市民・地域・町民文化祭の頂点。日本の各地を巡る、文化のインターハイといえます。令和元年初の開催県は新潟県。全国の三曲団体が一堂に会する「邦楽の祭典」に愛知県からは、正絃社27名幹部有志で参加。旅程はそれぞれ自由にとのことで、私は、小島君代先生と行程をともにしました。
 開催2日前の18日(金)、中部空港7時35分発の飛行機に乗り、いざ新潟へ出発! 空港から新潟港へ移動して、ジェットホイル(65分)に乗船、海を越えて佐渡ヶ島へ。島内は定期観光バス「おけさA」コース(佐渡全島を一望するスカイラインコース)で、白雲台、大佐渡スカイラインを走り、全長約30㎞。遠くに真野湾や国仲平野、小佐渡山脈を一望し、穏やかな佐渡が一つの島であることを実感しました。(なお、スカイラインは11月初旬から4月下旬まで冬季閉鎖です。)
そして有名な佐渡金山(宗太夫抗)を見学。ここは、江戸時代初期から開発された富鉱の一つ「青盤脈」の採掘跡「将棋の駒型」の小抗道や、探鉱用の小さな狸穴などがあり、見どころいっぱいでした。その昔に金を採掘している様子が、実物大の人形で展示されており、静止している人も、手・首が動いている人(平均的にハンサムな抗夫ばかり。)も、とてもリアルに働く姿で採掘現場が再現され、厳しい条件での採掘作業に、思わず涙腺が緩みそうになりました。
 佐渡金銀山は、世界遺産登録推進中だそうです。
 また、展示室には、約12㎏の金の延べ棒がプラスチックケースに入っていて、ケースの外に出すと何か素敵な記念品贈呈とのこと。観光客の方々、挑戦すれども重さに勝てず、男性でも(片手しかケースに入れられないので)ケースの外に出すことは、なかなか出来ません。

uta238 gold01  リアルな採掘現場の再現人形

 

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12㎏の金の延べ棒

 次は北沢浮遊選鉱場。銅の製造で使われていた浮遊選鉱法を、金、銀の採取に応用し日本で初めて実用化、一か月で五万トン以上の鉱石を処理した、東洋一で近代遺産の象徴となっているそうです。戦争で屋根は壊れて無く、長い年月で苔むしていました。
続いての観光は、尖閣湾揚島遊園にての海中透視船乗船、海中を泳いでいる魚を船の底から覗きました。海がきれいなので泳いでいる魚がハッキリ見えました。その後、宿泊ホテルへ。
 翌朝は、昨夕からまだ雨が降っていましたので、新潟へ戻るジェットホイルの乗船時間を変更し、予定より早く本土へ向かいました。
 佐渡汽船を降り、近くの朱鷺メッセ(日本海側一の高さ140.5m)の最上階の31階から360度、新潟市を一望しました。
 午後からは、会場でのリハーサルへ、夜は交流会(新潟グランドホテル)に参加。交流会では、地元の他流派の方と同じテーブルに同席しました。これもご縁かと、お話していましたら、何と出演される曲が野村正峰先生作曲の「編曲長唄越後獅子」と伺いまして、話が盛り上がって楽しい交流会になりました。
 そして翌日、いよいよ本番。昨日のリハーサルでは、四か所から参加の正絃社会員が集合して初めての合奏練習にもかかわらず、本番の合奏はピタリと息が合い、迫力のある演奏、さすが幹部会員。(と自画自賛、もちろん事前の練習には、各地での練習状況をビデオ交換するという秘密兵器がありましたが。)
 あらためてプログラムを眺めますと、国民文化祭今年のテーマは「伝統と革新」、「人」が作る邦楽、「人」を作る邦楽とありました。
 さらに、天皇陛下御即位記念の「邦楽の祭典」の開催となり、この記念の場に出演できたことをたいへん嬉しく思います。

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左端・杉浦和子さん

 演奏終了後は、またそれぞれの行動となり、私たちは、駅でお土産を買い込んで帰路の新幹線へ。旅行を楽しみながら大演奏会に出演、よい思い出つくりになりました。(安城市・直門・大師範)

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新潟への旅    兼岩展子

 暑く長い夏がようやく終わりを見せ、大型台風が続けて日本にやってきた十月。国民文化祭・にいがた2019「邦楽の祭典」への参加のために雨の中、飛行機で人生二度目となる新潟県へ、ワクワク・ドキドキの中、到着! 市内の駅前は若者が沢山。「新潟の駅前は若者に人気なんだなぁ」と思っていたら、タクシードライバーさんが教えてくれました。
「今日と明日はキング&プリンスのコンサートなので、若い人がたくさんですよ。」と。その後、名物へぎそば屋さんでも、それらしき若者たち。
そんな街角風景を横目に見ながら目的の会場へ向かい、「幻想曲千鳥」の舞台リハーサル。

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幻想曲千鳥

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全員で記念写真

 東京からの参加メンバーや新潟在中の方々との初めての全員での合奏でしたが…、やはりそこは正絃社! ひとりひとりがしっかりとお稽古し、また倫子先生がお稽古映像をアップしてくださったおかげで、全員合奏の息はピッタリ。倫子先生、ありがとうございました。
もちろん本番も、祐子先生のリードで素敵な演奏ができました。まだまだ未熟な私ですが、祐子先生はじめ大先輩の皆様を見ながら、なんとか演奏をすることができました。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
 新潟での前夜は、美味しいお食事やお酒を堪能。本番後は、かんずりおろしそばを食した後、萬代橋や白山神社、旧齋藤家別宅を観光。酒処なので酒造も見学、試飲をしっかりし、新潟を満喫。空港に着いてからは、お土産を買って帰路へ。
 お箏の腕はまだまだですが、演奏会という目標があると、周りの皆さんにご迷惑をかけないよう懸命にお稽古します。その成果で、最近では演奏会がなくても、家でお稽古をするようになりました(笑) これからも色々と楽しみながら、日々お稽古に励んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(名古屋市・直門・准師範)

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