各地の活躍 ~うたまくら329号より  - 正絃社

各地の活躍 ~うたまくら329号より

各地の活躍

野村祐子ラジオに登場
【SACHIAとラジオで歌の旅】~MIDFM761

 金曜日朝7時~8時、ソプラノ歌手SACHIA(サチア)さんがパーソナリティを務めるラジオ番組【SACHIA.とラジオで歌の旅】に、2月21日(金)、28日(金)出演しました。
 サチアさんは、各地で「健康歌声」コンサートという、懐かしい歌を客席の皆様とともに、身体を動かしながら歌う参加型のコンサートを開催されて大人気の歌手です。数多くの歌のレパートリーを生かして、元気な一日の始まりに爽やかな歌声をラジオから響かせる番組です。

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芝居小屋「長栄座」新春公演
  
 滋賀県立文化産業交流会館での今年の「長栄座~祝ふ令和 動物の芸能百花」公演は、1月
~令和の初春を寿ぎ、鼠も猫も犬も猿も、いと面白う! 挙って祝う令和の初春~として、動物に因む箏曲、日舞、落語、地歌、狂言の演目を上演しました。

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長栄座出演者

 続いて2月16日には、同会館小劇場にて、滋賀県邦楽専門集団「しゅはり」&「邦楽専門実演家養成事業」受講生演奏会(令和元年度滋賀県次世代創造発信事業)が開催されました。
 久保田敏子先生(京都市立芸術大学名誉教授)の監修、池上眞吾先生と家元の指導による、しゅはりと受講生の演奏で「春の曲」「二つの個性」「御代の祝」「風にきけPart2」「飛騨によせる三つのバラード」「鳥獣戯曲」が上演されました。
 また、オープニングアクトには、片岡リサ先生の指導による古典芸能キッズワークショップの上級生が、流行のアニメ「この音とまれ」に触発された作曲の「久遠」を演奏、特別ゲストに京都学生三曲連盟選抜ユニット「Neve」のメンバーによる「北国雪賦」の力演が披露され、邦楽の未来を担う若い世代の、今後の継続が期待されました。
 この養成事業では昨夏の募集で9月の練習開始からおよそ半年間、古典の基礎、三絃の基本、現代曲の合奏を学ぶ講座に加えて、新設された若手育成やコンクール向けのコースで練習を重ねてきました。

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養成事業の練習風景

 今回の舞台は、それぞれの練習の成果を発表する演奏会で、受講者の流派もさまざまながら、世代を超えた見事なアンサンブルで、ソロの熱演に客席も熱い拍手で応えてくれました。
 関西で活躍中の落語家・林家染太さんの軽妙洒脱な司会進行で幕間も楽しく、出演者のインタビューコーナーでは受講の様子が紹介されました。
 2月公演のプログラムより家元編曲「鳥獣戯曲」をご紹介しましょう。

「鳥獣戯曲」
 令和で初めて迎える新年を寿ぎ、フランスの作曲家サン=サーンスの組曲『動物の謝肉祭』にあやかり、いろいろな動物たちの歌を盛り込んだ令和版の鳥獣戯画を描いたものです。
2月公演では、全十二曲から次の五曲を抜粋して再演しました。

第一曲:堂々たる獅子の行進
サン=サーンスは百獣の王ライオンを第一番に出現させています。和風にとならば獅子。祝儀の曲「越後獅子」をまず挙げました。

第三曲:鶴
祝儀の古典名作「松竹梅」には鶴の巣籠りを表す手法があります。この手法に、「つると~」と遊んだ童謡を合わせました。童心に返ってご一緒に歌ってください。

第六曲:馬
古来、馬は人間とともに生活し、童謡にも多く歌われています。颯爽と馬に乗って搭乗する将軍吉宗のTV人気番組が思い出されます。

第九曲:犬と猫
「猫」を踏むピアノの練習曲を伴奏にして、犬のお巡りさんが迷子の子猫の相手をする童謡を入れました。猫と犬の鳴き声が聞きどころです。

第十二曲:フィナーレ
オリンピック・パラリンピックが開催される2020年、アスリートの活躍には、まず体力作りの体操から。世界の人と顔と顔を合わせることを願って「東京五輪音頭」を。フィナーレは「村祭り」で盛り上げましょう!

 来年の長栄座公演では、どんな演目が企画されるのか、いっそうの期待が寄せられています。令和三年一月には、どうぞ、長栄座へお越しください。

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川井恍山先生米寿・叙勲祝賀
  都香社発会六十周年記念演奏会

 香川県高松市において、都山流尺八都香社主宰され、長年の尺八普及振興に努めてこられた川井恍山先生が米寿を迎え、叙勲の名誉に浴され、昨年12月14日、発会六十周年の記念とともに、米寿と叙勲をお祝いする尺八演奏会がレクザムホール(県民ホールアクト)にて開催されました。
 第1部には地元社中の皆様と都香社会員の演奏、第2部はゲスト演奏家(石垣征山・石垣清美・坂田梁山・坂田美子・稲葉美和・野村峰山・野村祐子・野村哲子)による「春の海」「滝口無常」「本曲岩清水」「胡笳の歌」「上弦の曲」「尾上の松」が演奏されました。
 演奏会前夜には、都山流ご宗家四代中尾都山、都山流尺八楽会理事長森田柊山各氏らとともに川井恍山先生をお祝し、演奏会後には祝賀会が盛大に開催されました。

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川井恍山先生祝賀会

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都山流ご宗家とともに


★後日のお便りをご紹介いたします。
『演奏に客席から感嘆の声が聞かれ、たいへん誇らしく有難く思いました。舞台での暗譜演奏に、今回とくに感銘を受けました。音楽は耳で聴くものではあろうけれども、目で見るものでもある。暗譜であることで情感がこもる演奏に、たいへん収穫を多く感じた舞台でした。』

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日本音楽学会中部支部定例研究会にて
野村峰山、野村祐子が講演と演奏
 
 令和元年12月21日、名古屋芸術大学東キャンパスでは「箏と尺八~伝統と創造」をテーマに表題の研究会が行われました。
 NHKEテレ「にっぽんの芸能」の映像、箏の音階や奏法の解説、尺八の歴史や種類などの説明と、「六段の調べ」「春の海」「慷月調」「紫の幻想」など、古典と現代曲を演奏。質疑応答の時間には参加者から日本の音階や音色、歴史、邦楽の教育システムなど多岐にわたる質問が飛び交い、充実した盛況な研究会でした。

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「日本音楽学会中部支部通信第87号」より

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