夏の歳時記 - 正絃社

夏の歳時記

【1992年 野村正峰作曲】

春の歳時記(1981)、秋の歳時記(1984)についで、四季の歳時記もの連作の一環としての作品。

夏雲
もくもくと聳え立つ入道雲(積乱雲)を想像しながら描いてみました。あの雄大な雲に較べると人間の考えることはどうも小さいですね。

夕立
雲についでは雨、南洋の国々ではスコールという激しい雨がありますが、日本ではやさしく夕立といきましょう。それでも時には集中豪雨もあり、落雷もありますよね。

走馬灯
夏と言えば、日本ではやはりお盆。信心のある人もない人も、お盆の体暇の権利だけはたっぶりと亨受しているようです。仏壇、線香の香り、盆行の鉦のチンチンという響き、走馬灯のまわるのを見ては亡き人を偲ぶひとときなど、この章だけは短音階で綴ってみました。

川開き・花火
大川には夕涼みの川舟が浮かび、川堤も浴衣に団扇という姿で賑わいます。やがて「鍵屋!!」「玉屋!!」と花火が夜空を飾ります。このごろは川のない町も、テレビでこんな光景を見ることができます.終章にふさわしくデッカイ花火を打ち上げましょう。

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