永年表彰 ~うたまくら317号より - 正絃社

永年表彰 ~うたまくら317号より

永年表彰

  三十年以上にわたり、多くの幹部会員はじめ門下を育成して演奏活動を続けられ、正絃社の行事への協力、各地での活躍など、邦楽の普及に貢献された教授会員を表彰いたします。   

大師範 岩瀬直子(岩瀬則子門下)
愛知県・知立市

 

永年開軒表彰を受けて 岩瀬 直子  

  高校の制服を着ている頃から私は、両親のもとに箏を習いに来られる生徒さんの代稽古を始めました。あれから早くも30年以上の月日が経ち、しかも今年は、三谷温泉「ひがきホテル」でのチェックイン時の迎賓演奏を母と始めてから、こちらも30年。この年月を振り返ってみますと、ホテル演奏のおかげもあり、お箏に触れない日はないくらい、お箏漬けの日々でした。
四月には、父の二十三回忌を迎えます。
父が他界してからは、幹部会員の皆さんや准師範試験を目指す生徒さんの指導も増えました。しかし、お稽古が忙しい中、母と二人三脚で歩んで来られたのも、嫁ぎ先の理解あってこそでした。何事もお箏が優先の私を、家族の全員が支えてくれたこと、そのおかげで今の私があることを感謝するばかりです。

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「しゅはり」公演・前列左端岩瀬さん

  5年前から、お家元が講師を務められている「滋賀県邦楽・邦舞専門実演家養成事業」に参加させていただき、米原市の文化産業交流会館で行われる演奏会に出演しています。他流派の方たちと一緒に学び、お家元やお家元以外の講師の先生からも学ぶ機会をいただいて、大変刺激を受け、自分の未熟さも良くわかりました。
今後は私が学ぶだけでなく、教授活動や私に続く指導者の育成、小学校での体験授業などに力を入れたいと考えています。幸いにも、今年から娘が幹部会員の仲間入りをさせていただきました。母と娘と三人四脚で、三河正絃社を盛り立てて行きたいと思います。

iwase 新年会にて秀子先生、家元、母、娘とともに

  この度の表彰、誠にありがとうございました。永年開軒と申しましても、多くの諸先輩、先生方が第一線の現役でご活躍され、後輩を見守ってくださっている正絃社では、私などは、まだまだ若輩者です。新たなスタート地点に立ったのだと気持ちを引き締め、これからも頑張ってまいります。今後とも、どうぞ、よろしくお願いいたします。

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