トピックス - 正絃社

各地の活躍 ~うたまくら323号より

各地の活躍

コンクールに参加して  宇野奈那子

 私は、この夏に岡山で行われた全国高校生邦楽コンクールに出演しました。先生からレベルが高いと聞いていましたが、せっかくのチャンスなのでなんとか頑張ってみようと思い、エントリーしました。
 コンクール参加者は、課題曲と自由曲の二曲の演奏と決められており、課題曲は「六段の調べ」で、一段目を演奏しました。
「六段の調べ」は現代曲のように速くはありませんが、基本的なことができないと、綺麗に演奏できません。なかなか理想に沿った演奏が出来ず悩みましたが、いろいろな先生の演奏を聴き、なんとか自分の理想としている演奏ができました。
 自由曲では、「雪の幻想」という曲を演奏しました。テンポもかなり速く、ピチカートが多くて表現の難しい曲で、左手にもたくさんまめができました。トレモロにもかなり苦戦しましたが、家元や小島君代先生のアドバイスを受け、本番では自分なりに納得のいく演奏ができました。レベルの高い高校生コンクールで、とても緊張していましたが、今まで参加した中では一番の演奏ができました。
 表彰式で自分の名前を呼ばれた時、本当に嬉しく、今まで頑張ってきた成果を出せてよかったです。
 しかし、ここで満足しないで、これからも苦手な三味線や、歌ものにも挑戦して、他の人に思いを伝えられる演奏ができるよう、精進していきたいと思います。

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春のミニコンサート
「春風に誘われて」に参加して  香村 仁美

 正絃社の春のミニコンサートが、刈谷市総合文化センターで開催されました。地元ということで参加することになりました。
 しかし、まだお稽古を始めて数年、それも仕事をしながらのお稽古のため、練習も余りできません。そんな私が、「発表会に出るなんて、とんでもない…」という気持ちでいっぱいでした。
 でも、先生の「大丈夫。できるから。」ということばに後押しされ、出演させていただくことにしました。先生に、「毎日、弾くことが大切」と言われ、夜遅くなっても、一回でも弾くことに心掛けました。何とか弾けるようになっても、みんなと合わせると、うまくできなくて、自信を失くしてしまうこともありました。
 回数を重ねるうちに、合わせられるようになり、自信がつき、練習が楽しくなりました。
 当日は、「千代の華」を、家元や倫子先生たちと一緒に演奏させていただきました。ドキドキしながらも、家元の優しい眼差しと、言葉がけをいただき、「がんばろう」という強い気持ちで本番に臨むことができました。
 多くの方々の応援や励ましで、何とか本番を終えることができ、ほっとしたと同時に、充実感でいっぱいになりました。一人だけでは得ることができない、みんなで心を一つにして演奏することの楽しさを感じることができました。本番まで、不安いっぱいでしたが、みんなで一緒に演奏したことで、自分が一歩成長できたように感じています。
 これからも、あせらず、こつこつとお稽古を続け、いつか演奏会に参加させてもらい、少しずつ成長していきたいと思っています。
 今回、このような機会を作っていただき、本当にありがとうございました。
 (安城市・杉浦和子門下)

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邦楽ミニ演奏会㏌宇部
 
 8月4日(土)、宇部市文化創造財団による、第28回全国小中学生箏曲コンクール㏌宇部に合わせて、コンクール前日、宇部市文化会館の3階文化ホールでは、正絃社作品のミニ演奏会が開催されました。
 全国各地で人気の高い正絃社作品ですが、地方での野村ファミリーによる演奏の機会は稀ですので、猛暑の最中でしたが熱心な聴衆が集まりました。 

04 ube01 楽屋にて

 
 同コンクールの審査員を務める水野利彦先生の解説により、午後4時から始まったコンサートは、野村祐子、倫子、幹人の三重奏で「こきりこの里」、「砂丘の詩」と続き、箏尺八二重奏曲「紫の幻想」の次に歌のハーモニーで聴かせる「花二題」、さらに地元から助演の玉重智基さんが加わり「組曲きたぐに」。客席の拍手も参加する「夢はマーチにのって」の6曲を演奏。
 感動の深い正絃社作品の演奏を、多く場所でお聴きいただけるよう願っています。

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民謡と端唄 蟹江尾八会
第27回公演 民謡は旅人

 お盆休みも過ぎた8月19日(日)、日本特殊陶業市民会館ビレッジホールでは表記の公演に野村祐子と正絃社合奏団が出演。
 一般庶民の心を伝える民謡の良さを広め、また、失われゆく民謡を発掘して歌い継ぐ活躍で知られる蟹江流民謡家元・蟹江尾八先生率いる尾八会では、民謡三味線と箏の共演が見せどころ。

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民謡尾八会と正絃社合奏団の共演

 第1幕「抒情歌を三味線で」では「故郷」「花」「里の秋」。第2幕「絃の奏で合い」では民謡「十三の砂山」(野村正峰作曲「幻想の北前船」に取り入れられている)と「川の流れのように」。民謡三味線のほか尺八、鳴物も加わり賑やかな合奏でした。

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宗次ホールスイーツタイムコンサート
ボストン美術館最終展提携企画
ハピネス~明日の幸せを求めて

 8月21日(火)、宗次ホールのスイーツタイムコンサートは平日午後の開催ですが、客席はほとんどいつも満席の人気企画です。
 今回はとくにボストン美術館とのコラボ企画で、馬場駿吉館長のご挨拶から、演奏とともに展示作品を舞台後方のスライドに映して、前半は邦楽(野村祐子、野村倫子、鈴川悦代、野村峰山、野村幹人の出演)、後半は弦楽四重奏「カルテット・ヴィータ」の和洋の曲を同時に楽しめるプログラムでした。

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スライド映写のため舞台は少し暗めでした

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圧巻!
箏道音楽院(砂崎知子主宰)邦楽の祭典㏌東京     堀内節子
  
 さる8月26日、砂崎知子先生率いる箏道音楽院・邦楽の祭典in東京」に、祐子先生がゲスト出演されることをお聞きして、勇躍〈かしまし(元)3人娘〉は、新幹線の乗客となりました。
 午前11時の開演から午後4時の終演まで、全17曲、古典から宮城曲、現代曲まで、特別出演にお迎えした京舞井上流五世家元・井上八千代先生(人間国宝)、地歌の菊原光治先生、尺八の藤原道山先生の舞台の数々、また砂崎知子先生ご門下箏道音楽院の皆様の、ピシリと揃った演奏に堪能する一日でした。
 会場の大田区民ホール・アプリコは、モダンな外観の大ホールですが、ほぼ満席の状態。
 ゲスト曲直前の「根曳の松」では、砂崎先生を筆頭にご社中の幹部の皆様による素晴らしい演奏、我が身を振り返り、ただ、ため息が出るばかりでした。
 さて、プログラム第14番:砂崎知子新作初演「箏・三絃・十七絃による三重奏曲」
  箏   野村祐子
  三絃  砂崎知子
  十七絃 吉崎克彦


04 tokyo01 笑顔の砂崎知子先生と家元

04 tokyo03 吉崎克彦先生と家元

 曲目に関しましては、作曲者自身の解説を引用させていただきます。
『この度、賛助出演を頂きます野村祐子・吉崎克彦ご両人と私で弾く事になった時、すぐにこの編成にしようと決めました。
 それぞれのパートの奏者が自分の持ち味を生かし、しかも楽友として気の知れた三人が楽しんで演奏できる、そういう曲を目指しました。とは言え、舞台には危険がいっぱい!どのような出来になるか、私自身、今からドキドキワクワクしております。
 曲は、前半各パートが独自のメロディを持ち、絡み合い、中間部には各楽器のカデンツを自由に聴かせ、その後、三拍子の軽快な部分を経て、華やかに終わります。{砂崎知子}』   

 もう何も言葉はありません。ただただ、祐子先生の手の動きを凝視するのに必死で・・・、あとは万雷の拍手と、興奮冷めやらぬ会場の雰囲気がすべてを語っていました。
終曲まで聴き終えて、ロビーで大任を果たされた祐子先生の素敵な笑顔にご挨拶し、写真を写していただき、静かだった三人バアバは我に返り…、品川駅で軽く一杯、再び新幹線の乗客となり、凝縮された一日が幕を閉じました。   ありがとうございました。

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 駆けつけた一同で
 

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まちかどコンサート
 箏きららに新人デビュー  栗山 美智子

 8月26日、岐阜市芸術文化協会主催による「まちかどコンサート」が岐阜駅ハートフルスクエアG交流サロンにて行われました。
 今回のコンサートには、6歳の長野ちとせちゃん、3歳の長野ことのちゃんがデビュー。二人は、この四月からお稽古を始めたのですが、もともとは姉のちとせちゃんを送って母親についてきたのが始まりでした。
 ことのちゃんが一緒にお箏を弾きたいと言うので、お母様は二人分の琴爪を用意されました。ちとせちゃんのお稽古が終わってから、ほんの数分、お箏の前に座って順番に糸に触ったり、流し爪や引き連をしているうちに、「チューリップ」の「さいた」ができるようになりました。
 次は「さいた、さいた」と、続けて…。
 このコンサートのプログラムの校正がきたときには、やっぱりあまり無理をさせてはいけないし、今回は出演を見送ろうかと迷いましたが、ことのちゃんが琴爪をはめて何回もお箏の前に座って、その頑張る姿がとても愛らしく、コンサート演奏に挑戦してみよう決めました。
 さて、当日の舞台リハーサル、ことのちゃんは教室とは違った異様な雰囲気に、コチコチに固まってしまって、お箏を弾くどころではありません。本番は残念だけど、私が一緒に弾くことにしました。
 ところが本番、袂の長い浴衣に着替えたことのちゃんは、元気百倍。ちとせちゃんの「夕やけ小やけ」「茶摘み」に続いて、一人で堂々と弾けたのです。

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ことのちゃん

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ちとせちゃん

お箏におでこが付くぐらい、しっかりお辞儀もできて、満席のお客様から大きな拍手をいただきました。
六年生の松波紗和子ちゃんは独奏曲デビューで、祐子先生作曲の「さくら幻想」を暗譜演奏。
「ふるさとの風」岐阜市では新作初演の舞台となりました。最後は賑やかに「水と踊りの街 郡上」。三絃には、まちかどコンサート初舞台の三人が稲葉静代さんを中心に、心を一つに演奏しました。

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松波紗和子ちゃん

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「水と踊りの街郡上」合奏

 昨日できなかったことが、今日できる喜び、今日はできなくても、明日はきっとできるという希望。そんな楽しさを重ねていく日々です。  
(岐阜市・箏きらら主宰・大師範)

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