各地の活躍 Vol.1　～うたまくら342号より

各地の活躍

東北正絃社・春の宴コンサートと　
            「野村峰山と竹の新撰組」尺八ミニライブ　　　やな田　真子　

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　令和５年３月19日、宮城県白石市古典芸能伝承の館「碧水園」能楽堂にて、「春の宴コンサート」と人間国宝認定記念「野村峰山と竹の新撰組尺八ミニライブ」が開催されました。
　令和２年の新年会以来、コロナ禍で東北正絃社幹部会の活動は途絶えていましたので、大きな期待が寄せられる３年ぶりの行事です。
　コンサートの準備は哲子先生が中心になって呼びかけてくださり、出演は東北各地の会員ばかりでなく、関東、名古屋から心強い応援団も迎えることができました。
　そしてコンサートの前日、予想外の雪景色の中、東北新幹線「白石蔵王」駅に降り立った関東・名古屋の皆さん、東北の春はまだ遠いことと、さぞかし驚かれたことでしょう。
　白石蔵王駅に停車する列車は少なく、リハ―サル時間に合わせたほどよい時間に乗車すると、示し合わせなくても皆さん同じ列車（やはり正絃社の結束は強い、ということにして）。次々と改札口に到着する応援団には、東北は初めて、という人もあると聞き、それならば白石名物「うーめん」の昼食会で歓迎しようと、急遽、現地組で手配した送迎車に分乗して郷土料理店へご案内。家元、野村峰山先生はじめ総勢二十人越えのミニ宴会となりました。
　昼食後また現地組の車でピストン輸送して、いよいよコンサート会場の「碧水園」能楽堂へ。ただし、演奏会場はイベント開催で使用不可のため別室でのリハーサルでした。短い時間での過密スケジュールの練習をこなし、楽器の転換などの段取りを打合せて終了、次には駅前のホテルへ移動。
今回のコンサートは、実はもう一つお楽しみがあるのです。それがこのコンサート前夜祭となる「野村峰山人間国宝認定記念祝賀会」。

尺八メンズ

花束贈呈

　昨年11月に名古屋で開催された野村峰山先生の「人間国宝認定記念祝賀会」に参加できなかった会員のために、このコンサートの前夜祭を祝賀パーティーとして盛大に祝うものです。人間国宝認定のお祝いももちろんのことですが、東北正絃社会員の久しぶりの出会いを喜び合い、楽しさに皆さんの顔が輝いたひとときでした。
　コロナ禍で集まる機会がなくなり、お互いの交流がなかった年月を振り返りながら、この大盛り上がりに、これで明日のコンサートは成功間違いなし！と確信しました。
　いよいよ当日の朝、会場が開くなり、すぐさま能舞台に楽器を並べ、プログラム順に転換のリハーサル。11時開演、10時半開場のため、のんびりと弾いている時間はありません。東京から楽器を運んでくださった金子楽器店さん、舞台応援の吉越大誠さんの手際よい転換にせかされて開演に備えます。
　規模の小さな会場でマイク、照明などの操作もすべて利用者が行うため、応援団メンバーはある時は演奏者、ある時はスタッフと変幻自在の活躍で東北会員を支えてくださり感謝に堪えません。プログラムは次のとおり。曲間の解説は家元、作曲のエピソードなど知られざるお話も舞台転換の間も退屈しません。

【春の宴コンサートプログラム】
１、八重垣　　　　（喜多方チーム）
２、回転木馬　　　（小藪弘子社中）
３、弥生の曲　　　（小林幸子社中）
４、みなかみ詩情　（青森・関東チーム）
５、からくり花舞台（林映子社中）
６、篝火　　　　　（石巻チーム）
７、飛騨の里　　　（仙台・北上チーム）
８，編曲長唄老松　（秋田・名古屋チーム）
尺八賛助出演
　（仙台）渋谷敲山　郷家綾山　増子絢山
　（関東）秦　瓢山　新海游山
　（青森）山岡穂芳山

「八重垣」

「回転木馬」

「弥生の曲」

「みなかみ詩情」

「からくり花舞台」

「篝火」

「飛騨の里」

「編曲長唄老松」

　春の宴コンサートが予定通り終了、観客の皆様には一旦、退席していただき、一方の楽屋裏では慌ただしく尺八ライブの準備。
　午後２時、尺八ミニライブ開演、野村峰山先生と竹の新撰組（友常毘山・吉越瑛山・中島孔山）、家元の出演です。
【尺八ミニライブプログラム】
１、ロンシャンパレスにて
　　　　箏　　野村祐子　
２、ラスコーの壁画
　　　　尺八　野村峰山
３、旅路
　　　　尺八　友常毘山　　箏　野村祐子　　
４、尺八三重奏「鼎」
　　　　Ｅ管尺八　吉越瑛山
　　　　Ｄ管尺八　中島孔山
　　　　Ａ管尺八　野村峰山
５、紫の幻想
　　　　尺八　野村峰山　　箏　野村祐子　　
６、鳰の海に
　　　　尺八　野村峰山　十七絃　野村祐子
７、竹の新撰組ミッションVol１
　　　　尺八Ⅰ　吉越瑛山　尺八Ⅱ　中島孔山
　　　　尺八Ⅲ　友常毘山　尺八Ⅳ　野村峰山

「旅路」　

「竹の新撰組ミッション」

　尺八ミニライブコンサートには白石市長さんもご来場され、控室で野村峰山先生とご挨拶。
　地域の文化芸術活動の刺激になったのかも。

　野村峰山先生、祐子先生、哲子先生、野崎緑幹部会長はじめ名古屋応援団の皆様、関東応援団の皆様、関東正絃社尺八倶楽部の皆様、東北正絃社尺八倶楽部の皆様、金子楽器店様、竹の新撰組の皆様、本当にありがとうございました。
　東北正絃社会員の皆様も皆で力を合わせて、これからも頑張っていきましょう！
（幹部会東北支部長・青森県おいらせ町）

2023.07.09