各地の活躍 Vol.2 ~うたまくら342号より - 正絃社

各地の活躍 Vol.2 ~うたまくら342号より

各地の活躍 *写真はクリックで拡大します

 

愛知芸術文化協会〈ANET〉
 30周年美術展

 音楽・舞踊・美術・生活芸術・文学・演劇・スタッフなど多ジャンルからなる愛知芸術文化協会(高北幸矢理事長)では、協会設立30周年を記念して、3月11日~26日、古川美術館にて記念美術展を開催。
 美術、生け花などの展示のみだけでなく記念交流イベントとして獅子舞、日本舞踊、朗読、フラメンコ、地唄舞、コンテンポラリーダンスなどのパフォーマンスが行われました。3月21日にはテノールの加藤智さん、ソプラノの藤田桂子さん、ピアノの長井美香さん、コントラバスの丹治清貴さんとともに、箏で野村祐子が出演。「春を歌おう」と題したプログラムで、満席立ち見のお客様を楽しませました。河村たかし名古屋市長がご来場になり、「音楽はよいものだ。」とご挨拶されました。

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歌・コントラバスと共演

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河村たかし市長とともに

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日本三曲協会定期公演
 春季三曲名流演奏会

 ゴールデンウイーク始まりの4月29日、品川健康センター7Fホールでは50名に及ぶ出演者が各地から大集合。翌30日、国立劇場大劇場で行われる表記演奏会の「編曲長唄越後獅子」のリハーサルが行われました。
 国立劇場は今秋から建替えが始まるため、大ホールでの演奏は今回が最後の舞台とあって、出演者は、北は岩手県から西は兵庫県まで全国各地10県からの参加で初めて全員揃った練習。緩急の聴かせ処の多い曲ですが、息を揃えた気持ちのよい合奏で、本番への士気を高めました。初めて顔を合わせる会員もあるので「〇〇別」に分かれて記念撮影。さて「〇〇別」は何でしょう?

「〇〇別」の記念撮影

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名流大会全員集合

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楽屋裏にて

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舞台準備中

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芸能集団創の会 幻想 平家物語
  ~笛が鳴る 誰を偲びて 笛が泣く~

 脚本演出・伊豫田静弘氏、企画制作・五條園美氏によるコラボレーション公演が6月3・4日、名古屋市芸術創造センターにて開催され、正絃社からは、家元、野村幹人、野崎 緑、岩瀬直子、佐野亜子が出演。詳細は次号に。

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幻想的な舞台セット

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舞踊の皆さんとともに

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まちかどコンサート二十年  栗山美智子

 岐阜市芸術文化協会主催の年間行事の一つまちかどコンサートに出演させていただくようになって20年、40分の短いコンサートながら毎回全力投球で駆け抜けてきたことに深い感慨を覚えます。
 今年は3月5日、猛威を振るったコロナもようやく終息の兆しが見えてきて、出演者一同満を持しての開催となりました。
 迎えた本番、トップバッターは三歳でお稽古を始めた幼稚園年少組の林叶葉ちゃん、曲は「チューリップ」です。
 振袖姿の叶葉ちゃんが一人で歩いて舞台に登場すると、客席は一瞬水を打ったように静まりかえり、えもいえぬ緊張感がただよいます。
お箏の前に立った叶葉ちゃん、
「よろしくお願いします」
と、可愛い声で一礼すると「さいたさいた」とゆっくり弾き歌い、曲が終わると、
「有難うございました」
と、丁寧にまた一礼、割れんばかりの拍手を頂いて静々と舞台袖へ退場。舞台は開幕三分で決まると聞いたことがありますが、まさに叶葉ちゃんがお客様の心をしっかりと掴んでくれたようでした。

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お客様が注目の林叶葉ちゃん


 そして幕の後ろでは、プログラム二番「南の島のうた」がスタンバイ。
 昨年12月18日岐阜市文化センターホールで演奏した曲を、今日は小学生のみのメンバーで、歌には合唱団スコラーズ岐阜の皆さまに賛助出演していただいての演奏です。第一箏ソロには三年生の中川千咲ちゃん、第二箏は5年生の長野ちとせちゃんが一人で担当しました。

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合唱とともに「南の島のうた」


 陽気なハメハメハ大王のうたで幕が引かれると次は、幕前にお箏が出て、「流離の詩」です。松波紗和子ちゃんの箏、稲葉遊山さんの尺八で、〈第一楽章・遥かなる懐い〉から〈第三楽章・激情〉へ高校生になった紗和子ちゃんが、たぎり来る想いを清らかな音色で奏でます。

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若々しい二重奏「流離の詩」


「流離の詩」演奏中の幕の後ろでは、物音立てず次の曲へ転調。
 再び小学生メンバーによる「雅びの調べ」
第一箏ソロは六年生の二宮碧彩ちゃん、元気いっぱいの小学生らしい「雅びの調べ」となりました。

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子供たちの「雅びの調べ」


 そして終曲、祐子先生作曲の「令和福寿楽」となりました。
 世界中に天変地異の起こる昨今、この令和の御世の平和がいつまでも続くようにと願わずにはいられません。福寿という曲名からの連想で、衣装を留袖からアレンジしたのが「令和福寿楽」で三絃を担当した中西瑞恵さん。出演者が舞台に上がり始めると、客席から一斉に小さなどよめきが。

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注目の留袖ドレスで「令和福寿楽」


 今回、舞台転換を円滑にするために、初めて「消し幕」を多用することに。「やるなら本格的に」と、黒子衣装を発案したのが稲葉静代さん。舞台縦断の「消し幕」を支えるポールを幕がピンと張った状態で保つのはかなりの重労働でした。黒子役は「令和福寿楽」でまちかどコンサート初舞台の岸智美さんと木下悠子さん、二人とも翌日は筋肉痛だったそうです。
 そんな皆の力の結集で成り立ったコンサート、「演奏や舞台にエネルギーを感じた。」とのお客様からの声や、「これから『箏きらら』は、何かしらひとつ驚かせましょう。」という出演者の言葉に勇気百倍。祐子先生がいつも仰っている、「お客様が聴いて、はらはらドキドキ、わくわくする演奏」を目指して、これからも精進して参りたいと存じます。
(岐阜市・伊吹町教室主宰・大師範)

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