津田眞知
創立45周年にあたって
津田 眞知
昭和36年、私がまだ小学生だった頃、今は亡き母に連れられて、秀子先生に習い始めました。当時、子供心に 「きれいな先生」に憧れて、おけいこに通うのが楽しみの一つになりました。訳もわからず琴の前に座った私に、秀子先生から「始める前に『お願いします』。 終わったら『ありがとうございました』と頭を下げましょうね!」と習う心得を教えていただきました。
創立20周年の新年会
これまで特別な無理もせず、自分のペースでお稽古を続けてこられたのは、優れた師、良き先輩・仲間との出会い、そしてひとえに家族の協力のお陰と感謝しております。
今、世の中はIT時代を迎え、勉強もしやすく便利になりましたが、私が准師範試験を受験した時はなにかにつけ大変でした。聴きとり試験のため、今 は亡き父に大きなテープレコーダーを運んでもらい、受験生がそれぞれ、先生のお宅のありったけのコンセントから録音したことなど、思い出はほんとうに尽き ません。
近年、各地で開催のリサイタル、演奏会、コンサート等、機会あるごとに拝聴しておりますが、芸の上達には何事も出来る限りの経験が一番だと、あらためて感じる今日この頃です。
正絃社創立45周年の今年、自分なりに努力し、指導してきた門人の方々に晴れの舞台を!と思い、鈴川悦代社中と合同で演奏会を開催、私たちにとっても、さらに記念の年になりそうです。
今後とも、正絃社会員の皆様の絆がいっそう深められるよう努力して参ります。これからもよろしくお願いいたします。
(幹部会会長)