正絃社創立四十五周年を迎えて - 正絃社

野村峰山

箏曲貢献四十五周年 ~ 野村 峰山 ~

2010年は、名古屋城開府四百年にあたり、地元名古屋では、本丸御殿の再建など、大いに盛り上がっています。名古屋城はご存知、金の鯱鉾で知られ、「金 鯱城」また、熱田神宮(蓬莱)の左に位置することから「蓬左城」の別名もあります。この名古屋城に因んだ正絃社オリジナル作品に、「鯱の城」「蓬莱島縁 起」があります。

名古屋城の歴史には及びませんが、文化団体として箏曲正絃社は、時代の流れに合わせた箏曲の創作、全国的な普及振興、後進への指導者育成など、文化芸術の向上に貢献してまいりました。

昭和51年から隔年開催の「春の公演」、正絃社の魅力を二日間に凝縮したこの演奏会には、会員が一丸となって運営。観客には、全国から箏曲愛好家が来場され、正絃社の新作を競って各地へ持ち帰っていかれます。
創立者である初代家元・野村正峰の創作理念は、歴史や文学などを取材した伝統音楽の品位ある作品で、鑑賞曲のみならず、初心者のための導入曲、お 稽古の楽しさを幅広い習熟の年代層に広げる作曲。邦楽の基礎となる古典も、もちろん重要で、歌詞の意訳や楽節を整理して、難解な古典を分析して、理解しや すくするための研究を続けてこられました。

今、二代家元祐子はじめ、秀子・哲子・倫子各補佐を核に、全国の幹部会員から門下生へと、正絃社の理念が広まっています。
四十五周年を迎え、さらに五十周年へ向かって、会員が心を合わせ、正絃社の魅力を受け継いでいただきたいと願っております。
箏曲と密接な関係にある尺八側から、正絃社の発展を応援してまいります。

(峰山会主宰)

 

 

 

 

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