トピックス - 正絃社

各地の活躍・お便りより ~うたまくら349号より

各地の活躍 

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名古屋市文化振興事業団主催
新春コンサート ―熱田初えびすー

 恒例化を目指す表記コンサートの今年の開催では、地唄舞(山村楽乃)、尺八二重奏の民謡メドレー、新春定番の「春の海」、ほほえましい「夢はマーチにのって」、親しみやすい「さくら三重奏」、格調高い「典雅」、初えびすにちなんで縁起のよい「七福神宝船」と、新春ならではのプログラム。来場者アンケートには好評価率89.2%の結果をいただきました。

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「七福神宝船」前日リハーサル

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初えびすオープニング

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振袖姿の若々しいジュニアたち

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全員並んでフィナーレ

 そして、来年の開催も決定しました。
 少し気が早いのですが、念のため日程をお知らせします。

《熱田新春コンサート》
 日 時 令和8年1月10日(土) 
     午前11時開演(開場30分前)  
     午後2時半開演(開場30分前)        
 会 場 名古屋市熱田文化小劇場
 

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~令和6年度邦楽専門実演家養成事業~
【次世代を担う和楽器アンサンブル演奏会】

大雪の中で無事開催!

 2月9日、米原市は大雪の中でしたが次のプログラムのとおり邦楽専門実演家養成事業が無事終了。正絃社からは、ベテランの岩瀬直子さん、佐野亜子さん、水野優子さん、兼岩展子さん、佐々木千賀子さん、そしてユースコースにニューフェース金子桃夏さんが出演。
 前日、会場リハーサルのあとは4名の指導講師、尺八ゲスト、出演者有志での前夜祭で士気を高め、地域も流派も師弟も越えた楽しい交流に、邦楽で結ばれたご縁を喜びあいました。

★プログラム
1「琵琶湖周航の歌」(全コース合同)
2「アイドル」(Aコース) 
3「十七絃二面の為の一章」(Cコース)
4「船の夢」(Cコース)
5「四面の箏のための音楽」(Cコース)
6「古城の旅人」(Bコース)
7「琵琶湖周航の歌」(全コース合同)
★指導
A・Cコース:片岡リサ 
Bコース:野村祐子
Cコース:池上眞吾 吉澤延隆
★尺八 川崎貴久

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・ブルーのスカーフで「琵琶湖周航の歌」(前列右端・佐々木千賀子さん)

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・岩瀬直子さん和装の「船の夢」チーム

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・家元指導の「古城の旅人」チーム

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・迫力の十七絃曲・右側佐野亜子さん

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・黒でそろえた現代曲に水野優子さん、兼岩展子さん

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・盛り上がる前夜祭


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~令和6年度邦楽専門実演家養成事業~
【次世代を担う和楽器アンサンブル】演奏会に参加して 金子 桃夏

 2025年2月9日に、滋賀県立文化産業交流会館(米原市)で、令和6年度邦楽専門実演家養成事業の演奏会が開催されました。
 私は、前年の9月に、滋賀県で開講される邦楽専門実演家養成事業があることを知りました。J‐popであるYOASOBIの楽曲をお箏で先生に教えてもらい、演奏できるというところに魅力を感じて、オーディション用に動画を撮って応募したところ、無事合格し、35歳までの「ユース箏アンサンブル習得コース」(=Aコース)に参加させていただけることになりました。(他には邦楽の一般的な知識と演奏技術を学ぶ「箏アンサンブル習得コース」(=Bコース)と邦楽演奏家を目指し、専門的な邦楽を学ぶ「マスターコース」(=Cコース)があります。
 以前には、邦楽演奏家として技術の向上を目指す人や深く学びたい人のために、「NHK邦楽技能者育成会」が東京であったと聞いていますが、二〇一〇年にNHKは講座を終了してしまいました。この事業のマスターコースも、演奏家として技術を持つ人がさらに専門的な邦楽を学ぶために受講するものであり、とても厳しい審査があったようです。
 私はポップスを箏で演奏してみたいと思い参加したのですが、今年の事業ではコースに関わらず、全員で野村祐子先生編曲の「琵琶湖周航の歌」を合奏することになったので、幸運にもAコースの私も、専門的なコースの方々とご一緒できる機会をいただけました。「春の公演」や「うたまくら」でお名前を見かけるような、私にとっては雲の上の方々と合奏することになり、緊張しましたが、先輩方が気さくに声をかけてくださったので嬉しかったです。
 開講式のあった初日から、Aコースの1回目のお稽古があり、同じAコースの田中望叶さんと顔合わせをして、YOASOBIの「アイドル」の楽譜をいただきました。
 この曲は大人気漫画「推しの子」がアニメ化の際に主題歌として使われた、若い世代を中心にとても有名な曲なので、間違えたら観客の方々に気付かれてしまいますが、1箏と2箏の演奏するメロディが全然違ったり、転調が何度もあり柱を動かさなければいけないところが多かったりして、弾けるようになるか不安に感じました。
 しかし、担当の片岡リサ先生に優しく教えていただき、お稽古を重ねる中で、原曲の歌詞の内容や単語の切れ目にも注目して演奏するよう心掛けたことで、ポップスの良さが引き立つような弾き方を学ぶことができました。
 私個人の課題として、演奏に集中すると姿勢が悪く、顔がうつむき客席側から見えなくなってしまうことを指摘されました。舞台リハーサルで立奏台の下に板を敷いて高さを調整し、本番のAコースの演奏の時はリハーサル通りに演奏したのですが、全員演奏の時には後列の席だったこともあり、板を敷いてもらうことを忘れてしまい、姿勢が今一つとなってしましました。
 さて演奏会当日、滋賀県は大雪の天候で、会場に来られない観客のために急遽、YouTube配信がされることとなりましたが、会場にも多くのお客さんが来てくださいました。
 ところで私は、Aコースの衣装で振袖を着ることに決まったときから、素早く着替えができるように、自宅で着付けと着物を畳むことを、タイマーを使って時間を気にしながら練習しました。本番では家元先生が着付けを手伝ってくださって、脱いだ後も私が「琵琶湖周航の歌」の衣装に着替えているときに、Cコースの先輩が着物を手早く畳んで下さいました。お箏を運ぶのも手伝っていただきました。

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振袖姿の金子桃夏さん(右)

 Aコースの本番は二人だけでの演奏だったので少し緊張しましたが、今までお稽古でご指導いただいたことを思い出し、一生懸命頑張りました。
 全員での「琵琶湖周航の歌」は、オープニングとエンディングの2チームに分かれ、それぞれのチームで少しアレンジが違いましたが、私はエンディングの演奏に参加しました。BコースやCコースの先輩がいらっしゃるので、私は安心して弾けました。
 お稽古も本番も、とても良い経験になりました。滋賀県立文化産業交流会館の方々、一緒に演奏させていただいた出演者の皆さま、当日舞台の運営をしてくださった皆様、そして講師の先生方に感謝いたします。
 今後も、滋賀県の邦楽専門実演家養成事業が隆盛するために、興味を持たれた方はぜひ応募ください。 

(愛知県西尾市・金子奈美江門下)

 

〈追伸〉(配信を見た方からの感想です。)
・アイドルよかったです。赤色のお着物、すてきです!(バイオリン奏者Mさん)
・素晴らしい演奏とご挨拶でしたね。しっかり褒めてあげてくださいね。(元学校事務Kさん)
・わたしは、みてて感心と愛おしさがじわじわとしてきて温かな気持ちになりました。
落ち着いた話し方も、大人だなーと思いつつ、まだ小さかった頃を思い浮かべてるから、やっぱりかわいいまんまだね(アスリートの母Mさん)
・アイドルは、リハよりはだいぶ良くなったねやっぱり姿勢が悪いのが気になったけど。着物の柄が横に入ってたからよけいに目立っちゃったのかもね。(アマチュア声楽家Aさん)
・最後まで視聴しました~堂々と弾いていて素晴らしかった~良かったです。素敵なお振り袖できれいでしたよ。お疲れさまでした。
演奏会を知らせてくださりありがとうございました。(箏曲演奏家Hさん)
・素晴らしかった。感激です。(高校生Aさん)
・琵琶湖、古城が聴きやすくていい曲でした。若い曲だけだとわからないし、古曲だけだと眠いし、いいバランスだったとおもう。(会社員Kさん)
・司会の方がいなかったらしいですが 講師の方のお話がよかった。(主婦 Iさん)


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~尺八五人の会~
めでたく喜寿を迎え記念コンサート

 2月22日(土)、東京都内、東中野駅から8分ほどの梅若能楽学院会館にては、同じく喜寿を迎えた5人の尺八家、川村泰山、山川響山、西海谷梦山、谷田嵐山 秦瓢山各師によるコンサートが開催されました。
 それぞれが地道に竹に勤しんでこられた皆様が、一期一会の機会としてこれまでに還暦、古希のコンサートを開催。己の可能性を求め一途に進む探己求道の歳月の一区切りに、今一度、舞台に晒すとの気合の喜寿コンサート。積み重ねた芸の奥深さが心に染みる演奏でした。
 絃方の賛助出演は、山川園松、山川園和光、川村雅巳葵、野村祐子、野村哲子、野村倫子、小間夕起子、久本成子各師、尺八には藤原道山師と人間国宝・野村峰山。豪華なメンバー。 

プログラムは次のとおり。
 追憶(初代山川園松作曲)
 碧空(川村泰山作曲)
 典雅(野村祐子作曲)
 甲乙(初代山本邦山作曲)
 五十鈴川(流祖中尾都山作曲)
 明鏡(杵屋正邦作曲)
 夢(久本玄智作曲)
 平和の山河(流祖中尾都山作曲)

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絃方各師とともに


喜寿に「典雅」を奏す 秦 瓢山

 梅花の香り微かに漂う如月の、とある日、現から幻の時空を超えて異空間への橋渡り、周りは暗く本舞台に続く道、足が浮かんで軽く滑っているようだ。
 ここは幽玄を醸し出す梅若能楽堂の本舞台。
 遂に積年の夢を晴らす刻が来た。

 曲目は野村祐子作曲「典雅」
  第一箏  野村祐子 
  第二箏  野村倫子
  十七絃  野村哲子
  第1尺八 秦 瓢山
  第2尺八 藤原 道山

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藤原道山師とともに


 三つの絃が綾なす音の流れに竹が寄り添うように乗って行き、竹同士の呼応や語り合いもあって、それらの楽は上品でしかも煌びやかで天空に舞う五羽の鳳凰の如くでありました。
「典雅」は平安朝時代のきらびやかな世界を、紫式部の源氏物語「若紫の巻」に思いを寄せて作曲されたと聞いております。この曲は、正に平安時代の異空間へのとびらを開いてくれ、その世界に身を委ねたように思いました。
 演奏後の打ち上げの際、盟友で辛口の曽我哲山は「まあまあ70点位かな」との評価にニンマリとしたものであります。以上、演奏は約12分程度でしたが、それまでの経緯を言わねば終われませぬ。
 昨年、祐子家元より、尺八の在り方について個人指導を拝受しました。以来、変化進化すべく可能性を求めて日々を重ねた。が、己の音への不信は消えず、最後は楽器を新しくしてこそ進化が叶うと自己暗示をかけるに至り、人生最後の演奏に近いと思われるこの舞台に、最高の絃方と竹の賛助と竹を以て報いんと決するに致りました。
 己の演奏評価は、少しの進化は思えるものの、実は普段では出来ぬ最高の伴奏者に持ち上げられたが事実であります。
 この「喜寿尺八コンサート~五人衆~」には、
人間国宝の野村峰山先生による、初代山本邦山作曲「甲乙」の独奏をも戴き、鳴り止まぬ万雷の拍手に、さもありなむと誇らしく感じた次第です。忙しい中、馳せ参じて華を添えて頂きましたこと、終生の誇りと致します。
 また、正絃社一門の大勢の方々にご参聴戴き感謝であります。
 最後になりましたが、家元の祐子先生、家元補佐の哲子先生・倫子先生ありがとうございました。心から御礼申し上げます。
 次は秀子先生との共演を望みたいのは、夢にて候。九月の正絃社創立60周年記念公演での再会を楽しみにしております。

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正絃社会館にて「典雅」リハーサル

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まちかどコンサートに出演して 長瀬 真依

 3月2日(日)、岐阜駅直結のハートフルスクエアーGでの「まちかどコンサート」に岐阜正絃社は、五丈原、子どものための嬉遊曲、水面の3曲を演奏しました。このコンサートは地域の文化活動の一環として、和楽器の魅力を広め、皆様に親しみを持っていただける貴重な機会でした。
 「五丈原」では、野村云山先生の尺八の音色や男性コーラスの方々の歌声とともに荘厳な雰囲気を演出し、「子どものための嬉遊曲」では、野村云山先生の尺八や、太鼓、津軽三味線とともに、馴染み深い曲を明るく軽快に演奏されました。私たち岐阜少年少女箏クラブOGの演奏曲「水面」はお客様の感想として『緩急、強弱がしっかり付いていたよ・・・』と、バラエティに飛んだ選曲でした。

まちかどコンサート

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・五丈原

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・子どものための嬉遊曲

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・水面

 予想以上に多くの方々にご来場いただき、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。特に、観客の皆様が曲に合わせて楽しんでいる姿が印象的でした。音楽を通じて地域の皆様と楽しむことができ、非常にうれしく思っています。
 このような機会をいただけたことに感謝し、今後も地域とのつながりを大切にして、より多くの方々に和楽器の魅力を伝えていきたいと考えています。

(小島君代門下・岐阜少年少女箏クラブOG)

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お便りより

 60周年おめでとう御座います。御園座公演、正峰先生も御園座のどこかでしっかり観ておられるかと思います。私が正絃社に入門して47年程になります。当時は車の免許を持っておらず雨の日も雪の日も、3歳の娘を連れて電車に乗り石巻のお稽古場に通っていました。家族の協力もあり楽しいひと時でした。
 47年間何度か引っ越しもありましたが、箏曲を続けていく中で良い方々との出会いがあり、沢山のお仲間が出来ました。後期高齢者ともなると体のあちこちで不具合?が起きた時は何かと助けて下さり有り難く感謝です。
 正絃社の曲、楽しく合奏出来ることも嬉しいこと。いつも新曲が出るとワクワクします。
 体力は段々衰えてきていますが演奏を聴いて下さる方々、熱心に通って来て下さるお弟子さんがいてくださるあいだは箏曲を続けていけること、が今の私の目標です。60周年記念公演のご盛会をお祈りいたします。
(福岡県F・Tさん)

 

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