【313号】うたまくら 各地の活躍 - 正絃社

【313号】うたまくら 各地の活躍

豊千会五十周年記念演奏会

 1月24日、高松市サンポートホールでは豊千会(篠田豊智恵師主宰)五十周年記念演奏会が開催され、家元、野村峰山が招かれました。半世紀に渉るご活躍に敬意を表し、今後ますますのご発展を祈るものでした。
 

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篠田哲篠さん(お孫さん)、声楽家・家元・野村峰山による「きさらぎ」

 


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   衣装でムードを演出した「エジプトものがたり」
 

 

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現代邦楽作曲家連盟作品演奏会 

 2月17日、紀尾井ホールで開催された「現代邦楽作曲家連盟作品発表会」には、家元作「古都絢爛」を出品。演奏には、家元、野村峰山を主力に、野村哲子率いる東京目黒教室の若手メンバーが出演。息の合ったフレッシュな合奏で客席の耳を惹きつけました。
 

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 お揃いのブラウスで士気を高める目黒教室のメンバー  

 

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滋賀県邦楽・邦舞専門実演家養成所 第四期生修了公演
佐野 亜子 

 平成28年2月21日(日)、滋賀県立文化産業交流会館にて表記公演が開催されました。
この養成所は、次世代を担う中堅・若手を対象とした邦楽(箏)と邦舞(日本舞踊)の専門的な人材の育成を目的に、平成23年度に滋賀県で設立され、今年で5年目を迎えました。一昨年6月、正絃社合奏団員より竹内麻絵さん、竹内裕美さん、川勝ももこさんと私の4名は、入所のオーディションを受けて邦楽部門研究科第4期生となり、2年間の研修に通いました。

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第4期生修了書授与式で涙の答辞を述べる佐野亜子さん


 今回の公演は、私たちが学んだ2年間の成果発表の場で、養成所の修了生で構成される実演家集団「しゅはり」と滋賀県出身の尺八奏者・武田旺山氏のご賛助をいただいた舞台でした。演目は
一、〈邦楽〉地歌箏曲「オランダ万歳」
二、〈邦舞〉義太夫「万歳」
三、〈邦楽〉「みだれ」
四、〈邦楽〉二つの箏のための「三つのアラベスク」
五、〈邦楽〉「春の歳時記」
六、〈邦楽邦舞合同〉「御茶紀行」
「オランダ万歳」には「しゅはり」にご登録されている正絃社の岩瀬直子さんがご出演。
 箏1名、三絃2名の少人数での舞台、素敵でした。
 私たちの演奏曲は「三つのアラベスク」(平井康三郎作曲)、軽快なリズムと高音がきらりと響くかわいらしい曲。私たち4期生4名は、高低箏パート2名ずつに分かれた、暗譜演奏に挑みました。呼吸を合わせ、動きを合わせること。名古屋から米原に共に通い、たわいもない楽しい会話も、この曲には良いスパイスになったように思います。
 続いての「春の歳時記」(野村正峰作曲)。邦楽部門出演者全員での演奏ですが、修了公演と言うことで、私たち修了生が各パートのソロ部を務めさせて頂きました。
 この曲の初回のお稽古で祐子先生は、「ただ弾くのではなく、曲を感じて、互いの音を感じて演奏するように。」始めは感じようとアンテナを立てたつもりでしたが・・・、なかなか・・・。
 しかし根気よく練習を続け、先生のご指導、お稽古を重ねるにつれて、各部のパートの掛け合いが感じられるようになっていきました。
 正峰先生の大曲で、しかも身に余る大役の十七絃ソロ。プレッシャーを感じていましたが、本番は曲の力に助けてもらい、集中して演奏することができました。「春の歳時記」を終えたところで、一度緊張がほどけたのか込み上げてくるものがあり、声が出なくなってしまいました。どうしよう次は「御茶紀行」唄もあり・・・。楽器を運ぶ途中、楽屋で雄叫びを上げ、次の曲にシフトチェンジ。周囲の皆様にはご迷惑をお掛けいたしました。
 舞踊との共演「御茶紀行」は、昨年11月の「長栄座」公演の再演曲です。練習はそのときの反省から始まりました。言葉が歌詞の通りに聞こえているか、各自の声の出し方は、などなど。暗譜を継続することの難しさも知りました。
 しかも、この3曲を立て続けに演奏するのは、想像を超える大変さでした。ただし、演奏することに夢中で、余計な事を考える隙間がなく助かりもしました。個人的な反省はたくさんありますが、2年間の課程を修了し、演奏会を終え振り返ると…、この二年間は決して楽ではありませんでしたが、とても充実した日々でした。同期の友と揃って、この日を迎えることが出来て幸せに思います。この事業を企画運営して下さった文化産業交流会館の皆様、芸術アドバイザーでご指導の久保田敏子先生、学びの場と機会を与えて頂きましたこと、ご指導下さいましたこと、
 日ごろから師匠や家族、友人など多くの方に支えて頂きましとこと、本当に2年間たくさんの方に、米原まで足を運んで応援して頂きましたこと、正絃社の多くの方に励ましのお言葉を掛けて頂きましたこと、思い出は尽きません。

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 全員集合写真

 ただ一言、ありがとうございました。
 この場をお借りして感謝申し上げ、滋賀県邦楽・邦舞専門実演家養成所を無事修了させていただいたことをご報告申し上げます。
 まだまだ、未熟であります。これからも日々楽しみつつ精進いたします。ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
 (名古屋市・准師範・野崎緑門下)名古屋三曲連盟

 

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第四十一回定期演奏会に出演して 入江明里子

 2月27日、日本特殊陶業市民会館ビレッジホールで静かに舞台に着席。回り舞台が動き、アナウンスが終わると、照明が舞台を照らし出しました。お家元の合図で「春景八章」の演奏が始まります。
 いきなり強弱で始まるフレーズ。練習で注意を受けた箇所です。「ここの強弱ができれば、ああ良い演奏だなと思って聴いてもらえますよ。」心して弾きます。シャンテンシャンテン…、 シャンテンシャンテン…。うん、なかなかいい感じ。ほろ酔いの所は爪弾きのようなイメージで、最後はゆるんで次の章の速さを際だたせる。
 さあ、速い章に入った。第1三絃と、第2三絃の息もぴったり合っています。第1三絃と第2三絃の旋律が、呼び合い、響き合い、からみ合い、最終章に向かって落花の舞を表現していきます。

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30名の三絃合奏「春景八章」


 どんな表情をして弾けばいいのか、ということを練習で教えていただきました。
それは、「この曲いいなあ、ここの旋律がいいなあと感じながら、それを表情に出す。」と、いうことでした。好きな所はたくさんあります。面白いと思う所も、かっこいい!と思う所も、舞台で演奏しながら、それを思い出して、表現できるように心掛けました。
 そして、ツゥーン…、シャン。尺八の余韻を聴きながら演奏が終わりました。 昨年8月、「春景八章」の合同部会に出席した折に、三曲大会出演のお話がお家元からありました。私の師匠の、杉本郁子先生からも「出なさい、出なさい。」と後押しをしていただき、出演してみようと決めました。
 三曲大会までの間に、新年会で一度、演奏。お蔭でお家元にご指導いただくチャンスが増えました。はじき、すくい、すり上げ、撥の当て方などの基本に始まって、ビブラートをかけると良いポジション、下の音からすり上げるように弾くと味が出る箇所、常に弱く弾く音など、美しい音色の出し方を丁寧に教えていただきました。中でも最も勉強になったのは、さわりの調整法です。
 何故さわりが出るのか、という解説から始まって、さわりが適切に調整されていれば、他の二本の糸もポジションによって、美しく共鳴して響くことを、実演をもって示していただき、納得した次第です。実際の音を聴いてこその真の理解だと言えるでしょう。新年会での「春景八章」では、何とか暗譜にこぎつけて、暗譜の不安はなくなりました。その時、演奏を聴いて下さった鷲津紀子先生から、「もう少しあごを引いて、撥はあと5ミリ上の方に」という、アドバイスもいただきました。このことは、杉本先生からも再三の指摘を受けていたので、反省することしきりでした。

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新年会での春景八章

 かくして三曲大会は終わりました。
 実は、この演奏会にうれしいおまけがついたのです。かつて名古屋市の中学教師だったことのある私ですが、若さだけを味方に付けて頑張っていた頃の生徒が、42年振りに連絡をしてきて、舞台を観に来てくれたのです。  

irie入江明里子さん


 かつての少年は55才になり、この日に42年振りの再会を果たしました。それをきっかけに彼の努力で、当時の学級のクラス会を開くことになりました。あの日以来、生徒だった他の、彼・彼女からも、電話や手紙が舞い込んで、うれしい毎日を送っています。
 そして、「先生、かっこ良かったですよ。」と、言う教え子の言葉に励まされて、「これまで続けてきて良かった。これからまた気持ちを新たにして頑張ろう。」と思ったのでした。
(可児市・師範・杉本郁子門下)

 

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初めての名古屋三曲連盟演奏会 西川美知代

 私が、お箏のお稽古を始めたきっかけは、友人の発表会を聞きに行き、お箏の音色の美しさに心を引かれ、「私もやってみたい、できるかしら」と思ったことからでした。
 年齢が増してから始めましたので、懸命にお稽古をしましても、上達することが難しく、また、健康を害して、長い間お稽古を、休止をせざる得なくなるなど、諦めかけたこともありました。日が経つにつれ、体調も少し良くなってきますと、また、お箏、三絃のお稽古がしたくなり、伊佐治先生にご無理をお願いし、再度、社中の仲間入りをさせて頂きました。今は、続けていて良かったと思っています。
 今回の三曲大会では、「白秋に寄せて」の三絃に出演させて頂きました。

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  照明も美しく「白秋に寄せて」


 正絃社本部で2回の合同練習があり、先生方のなかで、ガチガチに緊張して、音が出ていなかったり、スクイバチがうまくいかなかったり。曲が速くなるにつれて付いていけず、みなさまの演奏を邪魔しないように、小さな音で弾くのが精一杯。反省の多い合同練習でしたが、練習参加のお陰で、家元祐子先生の三絃独奏を目の前で聴くことができ、反省したことも忘れ、感激して帰宅していました。
 教室では、不安そうにお稽古をしていますと、「もっと力を抜いて、自信を持って弾きなさい。」と、言っていただき、私なりに力を抜き、リズミカルに演奏が出来るように、繰り返しお稽古を重ね、2月28日の当日を迎えました。

 さて本番、今までのお稽古の成果がどれだけ出せるのか、ハラハラ・ドキドキの時間でした。本番では、周りで演奏されている方々に支えていただき、なんとか演奏も無事に終えて、私なりに、まずまずな出来かと自負しております。何よりも、家元先生、家元補佐先生の独奏が素晴らしく、お客様はきっと満足されたことと思います。

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 左端・西川美知代さん、右端・佐藤美代子さん


 伊佐治社中で最年長の弟子ですが、これから先輩のお弟子さん共々仲良く、先生を支え、細く永く続けて、少しでも上達できるようにお稽古に励んでまいりたく思っております。
家元先生、伊佐治先生、社中のみなさま、今後とも、ご指導よろしくお願いいたします。
(長久手市・助教・伊佐治美和子門下)

 

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名古屋三曲連盟演奏会楽屋にて 佐藤美代子

 平成28年2月28日、比較的暖かく晴れたこの日、普段一人で着慣れない着物と格闘し、いざ会場へ。
 午前10時から楽屋にてリハーサル開始。教室は違えどさすが正絃社の皆さん、息はピッタリ。それでも祐子先生の最終チェックが入ります。
「最初が肝心。メロディを歌うように。精魂こめて。」
「間合いが大事。」
「ここは一呼吸いれて。惰性で弾かないで。」
「ここは音が伸びているつもりで。」
 そんな中、私は『倫子先生のお箏、花柄で可愛い♡』など、演奏と関係ないことを考えてしまい、自分を戒めながらリハーサルに集中しました。
 その後、お弁当が配られ、皆さん、早速食事となりましたので、あまりお腹は空いていませんでしたが、食べ始めました。すると、お手伝いの先生が「みんな緊張して演奏が終わってから食べると思ったら、もう食べるんだね(笑)」と。いやいや、逆に頼もしい限りです。結局私は半分しか食べられませんでした。舞台に上がる前、秀子先生が、「ちょっと30秒だけ、私の話を聞いて。」と言われ、何かと思いましたら、「演奏が済んで、たとえ自分の演奏に納得がいかなくても、ニコッと笑ってね。」と微笑まれました。その笑顔にとても癒され、少し緊張も和らぎました。
 そして、舞台へ。緞帳が上る前の薄暗い中『あ、倫子先生のお爪、光ってる⁉』などと、またまた演奏に関係ないことを思ってしまい…、各パートの独奏に聞き惚れながら、何とか無事に演奏が終わりました。
 最後、秀子先生が言われたように、ニコッと笑ったつもりでしたが、ちゃんと笑えていましたでしょうか…?
また、この度、大師範の幹事という大役を仰せつかり、微力ではございますが、皆さまのご迷惑とならないよう頑張りますので、よろしくお願いいたします。
 (名古屋市・大師範・伊佐治美和子門下)

 

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徳島三曲協会定期演奏会

 3月13日、徳島県郷土文化会館大ホール(あわぎんホール)で開催された徳島三曲協会演奏会では、ゲストに家元、倫子、野村峰山が招かれ、地元の室志津代社中とともに「白秋に寄せて」を共演。ゲスト曲に「流星」などが演奏されました。

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  室志津代社中の皆さまとともに

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