【338号】うたまくら 箏に助けられ - 正絃社

【338号】うたまくら 箏に助けられ

箏に助けられ         野村 祐子

 5月には東京・国立劇場での日本三曲協会「春季三曲名流演奏会」、刈谷市総合文化センターアイリス小ホールでの「春の宴コンサート」とコロナ禍の中で久々の舞台が続きました。
 多くの流派が所属する日本三曲協会の演奏会では、日頃聞く機会のない曲にも接することができ、たいへん勉強になる機会です。
 国立劇場大劇場は広い会場とはいえ35曲のプログラムですので混雑する楽屋ですが、どちらの社中の出演者もお互いの迷惑にならないよう行動するマナーもさすがです。マスクがなければ、もっと延び延びとお話しできるのですが、会話は控えめで残念です。

 

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日本三曲協会春季三曲名流演奏会にて


 コロナ禍の中での約2年半を振り返りますと、箏は本当に有難いものでした。箏のおかげで心は癒され、助けられてきました。箏で結ばれた仲間と互いに励まし合い、次の機会を目標にお稽古に没頭することで、コロナ鬱にもならずに乗り越えることができました。
 ようやく行動制限が緩められ、行事も再開されつつありますが、まだまだ油断のできない日々、感染防止対策を緩めることなく過ごしたいと思います。
 箏で結ばれた皆さまとのご縁、決して切れることなく大切に守ってまいります。
 どうか末永くおつきあいくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

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