【332号】うたまくら 新年を迎えて - 正絃社

【332号】うたまくら 新年を迎えて

 謹賀新年 

正絃社二代家元    野村祐子
   家元補佐    野村秀子
     同     野村哲子
     同     野村倫子
           野村幹人
都山流尺八峰山会   野村峰山  

  正絃社幹部会本部   役員一同
  正絃社幹部会関東支部 役員一同
  正絃社幹部会東北支部 役員一同
  正絃社事務局     職員一同

本年もどうぞよろしくお願いします。

  

新年を迎えて  野村祐子

明けましておめでとうございます。

 コロナ禍との闘いに終わった令和2年、東京オリンピックの行方も見えない新年を迎えましたが、国境を越えた人類の知恵を集めて、コロナウィルスに勝利してほしいと祈りを捧げる年明けです。
 多くのイベント、コンサートが中止、延期となる中でも私は、無観客ビデオ収録、無観客やソーシャルディスタンス客席のコンサート、人数制限の研修合奏会を経験しました。
 コロナ禍のなかで開催に踏み切った主催者の勇気ある決断に応えるために、なお一層の防止対策に協力し、感染のないよう注意するため、普段よりも責任を感じる出演でした。
 後述の「阿吽―ハムレット奇譚」コラボレーション公演においても、コロナウィルス感染拡大の当初、ことに演劇関係でのクラスター発生が注目されたため、苦渋の緊急対応を余儀なくされ、目前に準備されていた公演を中止、その後の方針には慎重な議論が繰り返されました。
 延期公演を決定するにあたっては、出演者と会場の日程調整はともかく、コロナ情勢の予想がつかないことが、いちばんの心配でした。
 次々と身動きのとれない状況が深刻化、辛い日々が過ぎてゆくばかり。緊急事態宣言の解除も束の間のぬか喜び。どうしたらよいのかと判断のつかない毎日が過ぎるなかでも、練習再開のメールが届き、大きな練習会場への変更、少人数で場面を区切っての練習が再開されました。
 「コロナに負けるものか」と、闘志に燃える役者の皆さんが、最後まで意欲を失くさず公演遂行へたどり着いた、言葉に言い尽くせない感激。この貴重な舞台の共演は、一生忘れられないと思います。
 今年もまだ、マスク、消毒、三密、ソーシャルディスタンスなどの感染防止対策の一方で、徐々にイベントの開催が緩和され、GOTOなどの経済復帰への取り組みが進んでいくことでしょう。
私も1月には、滋賀県での長栄座新春公演~源平芸能絵巻「赤と白と」(17日)、2月には、滋賀県邦楽演奏家養成事業演奏会(21日)、「源氏絵巻を舞う~美神降臨」公演(27日)、3月には紀尾井ホールでの野村峰山の中尾都山の軌跡シリーズ最終回(21日)(私は出演しませんが)、5月には昨年から延期の「春の宴コンサート」(刈谷文化センター)(15・16日)が予定されています。
 感染に注意し、自分にできることをひとつひとつ丁寧に務めたいと思います。

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「阿吽―ハムレット奇譚」無観客ビデオ収録にて全員集合

 皆様も、どうか、今年一年、ご無事で健康に過ごされますように願っております。一日も早く自由に文化活動ができる日が来ることを祈ってやみません。

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