【336号】うたまくら 伝承と創造
謹賀新年
正絃社二代家元 野村祐子
家元補佐 野村秀子
同 野村哲子
同 野村倫子
野村幹人
都山流尺八峰山会 野村峰山
正絃社幹部会本部 役員一同
正絃社幹部会関東支部 役員一同
正絃社幹部会東北支部 役員一同
正絃社事務局 職員一同
本年もどうぞよろしくお願いします。
伝承と創造 野村祐子
明けましておめでとうございます。
皆さまにおかれましては、お健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。この上は、一日もはやくコロナが収束し、良い年になるようにと願っております。
伝承なくして創造なし
創造なくして伝承なし
これは、一昨年ご逝去された日本舞踊西川流総師・西川右近師のお言葉ですが、「名古屋に西川流あり」と流派を興して四代続く名跡の原点であると感じ入るものです。
振り返れば、私の祖母(父野村正峰の母)は、私がもの心ついたころには現役ではなく箏を弾く姿は見たことがありませんでしたが、関西に本部を置き箏曲界の伝統を守る大組織当道音楽会の名古屋支部長を務めておりました。祖母のあとは叔母・羽塚禎子(野村正峰の妹)が引き継ぎましたが、祖母のもとを訪ねる人々が門人だったのだと、のちに知り「お婆ちゃんのおかげで皆がお箏をやるようになったんだ。」とあらためて感謝したものでした。
祖母のもと箏曲を学んだ父が、やがて箏曲に対する意を異にして母親の所属から離れ、正絃社を興すに至るのですが、我が家の箏曲の伝統は祖母から数えると私は三代目になるのです。
時代の流れに乗って正絃社の新しい道を拓いてきた父ですが、古典を土台とした上に創作を行う姿勢を崩しませんでした。遡れば祖母からの伝承があり、父の創造があり、現在の正絃社があります。私も、伝承と創造をバランスよく大切にしていきたいと思います。
- 2022.01.01
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