【316号】うたまくら 2017年 新年を迎えて - 正絃社

【316号】うたまくら 2017年 新年を迎えて

  謹賀新年    

正絃社二代家元            野村祐子
   家元補佐      野村秀子
     同     野村哲子
     同     野村倫子
都山流尺八峰山会   野村峰山  

  正絃社幹部会本部   役員一同
  正絃社幹部会関東支部 役員一同
  正絃社幹部会東北支部 役員一同
  正絃社事務局     職員一同本年もどうぞよろしくお願いします。


2017年 新年を迎えて       野村祐子     

明けましておめでとうございます。
新年を迎えるにあたり、昨年を思い起こしますと、昨秋はことに大きな行事がたくさんありました。
愛知県により三年に一度行われる《あいちトリエンナーレ2016》公募プログラムに正絃社合奏団30周年コンサート~華舞歳々(10月2日)が採択され、ジャズダンスで著名な三代舞踊団とのコラボレーション舞台を展開。

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正絃社合奏団コンサートより「オーシャンゼリゼ」


続いての国民文化祭「邦楽の祭典」(11月3日)では、新作「八千代獅子に寄せて~千代の華」を初演。ゲストの水野利彦先生との共演にも観客の目が集まりました。
名古屋市芸術創造センター・セントラル愛知交響楽団・愛知芸術文化協会共催による「日本人のDNA・椿説曾根崎心中夢幻譚」(12月10日)では、琵琶との共演の「蓬莱島縁起」、セントラル愛知交響楽団・日本舞踊・琵琶・端唄と共演の和製オペラ「曾根崎心中」を上演。「曾根崎心中」は新聞評にも取り上げられ、正絃社の存在感が高まりました。

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お初と徳兵衛役の日本舞踊五條流のお二人

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琴が並ぶオケピット

 この三つの行事の合間を縫うようにして、私は長浜芸能文化祭(滋賀県立長浜文芸会館・10月16日)では長浜芸能協会の皆様と舞踊付きの「編曲長唄越後獅子」。
滋賀県文化振興事業団による芝居小屋「長栄座」公演・祈願~慈愛の歌~歓喜~喜びの唄~(滋賀県立文化産業交流会館)にては、新作の狂言風邦楽ミュージカル「モグラの婿取り」(11月12日)で、狂言、コーラス、日本舞踊と共演。


mogu8 モグラの井上松次郎先生

長栄座の一週間後、大津市での「滋賀県三曲協会五十周年記念演奏会」(滋賀県立びわこホール・11月20日)では、五十周年記念委嘱曲「近江夢紀行」を七十余名の協会員の方々と初演。
関西作曲家協会新作演奏会(大阪・12月3日)では「愛と祈りの調べ」を演奏。

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「愛と祈りの調べ」出演者の皆さん

 2016年締めくくりの舞台は、国立劇場での富樫教子先生芸歴九十年の「富士美会」。ご社中との「編曲長唄越後獅子」のほか、哲子・峰山と「春景八章」を演奏。何はともあれ、御高齢にも関わらず、今なお、芸に向われる富樫先生のエネルギーは、言葉に言い尽くせません。プログラム番数36曲の合間には、楽屋で多くのゲストの先生方との談笑のひとときを過し、つくづくと芸の交流とはよいものと思いました。
そして2016年最大のトピックスともいえるのは、「邦楽ジャーナル12号」の表紙モデル。丁寧なインタビュー記事の掲載に、あらためてこれまでの道のりを、振り返り見る機会となりました。

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微力ながら今後の人生を、邦楽発展のために心新たな目標を持って尽くしたく存じます。
皆様、今年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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