【316号】うたまくら 幹部会便り - 正絃社

【316号】うたまくら 幹部会便り

幹部会便り

新年を迎えて  堀内節子

明けましておめでとうございます。
昨年を振り返り今年の計画を立てました。
昨年は秋に集中しましたビッグイベントを、会員一丸となってお家元をサポートし、成功に導くことができました。その中でも一同が一丸となって心血を注いだ舞台は、11月3日開催の第31回国民文化祭あいち2016「邦楽の祭典」というべきでしょうか。出演者・約一〇〇名が全て裏方の仕事を兼任するハードなスケジュールを、大過なく終わらせることが出来たことはこの上なき喜びでした。
12月10日の名古屋市芸術創造センター連携企画公演「椿説曾根崎心中夢幻譚」では、これもまた初めての経験で、午前・午後2回公演という舞台。「曾根崎心中」に出演された方は、狭いオーケストラピットの空間で、セントラル愛知交響楽団の方々との共演、何もかも初めての経験でした。
 順不同になりましたが、10月2日の「正絃社合奏団30周年記念コンサート~華舞歳々~」は、あいちトリエンナーレ2016舞台芸術公募プログラムとなりジャズダンス、日舞、洋楽、鳴物など、とても見応えのある公演となりました。

oumi  「近江羽衣抄」

 

kabu2  「華舞歳々」

  さて、今年度の幹部会独自の行事としましては後述のとおりです。秋以降については、随時うたまくらにて開催予定を発表しますのでご留意ください。今年も皆さまのご協力よろしくお願いいたします。

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東北支部の秋の研修会に参加して  佐々木 恵美

 研修会・合奏練習会に参加させていただき、ありがとうございました。三絃で、三曲に挑戦しました。不安の募る私を大森先生は、
「三絃はベテランの方々だから大丈夫よ!」
と励ましてくれました。
 それでも一曲目は、何年ぶりかの「六段の調べ」です。しかも一回の通し稽古しかできませんでした。さらに哲子先生が隣で弾かれていたので、ドキドキでした。しかし先生のすばらしい音に導かれている安心感で、何とか弾き終えました。
 二曲目は「編曲京鹿の子 娘道成寺」です。第一絃を下げたり上げたり、大間拍子から次第にのってゆっくりと終わります。練習不足なのによく参加できたことと、再挑戦の課題です。
 三曲目は、夏の合宿での曲「月に寄せる日本のうた」でした。普段、口ずさんでいる曲なので楽しく弾いていましたが、「炭坑節」の拍子の取り方に少しあわてました。練習不足を痛切に感じましたが、楽しい時間でした。皆さん箏の方が多く、三絃は四・五人で少なく逃げたい気持ちでしたが、やるしかないと弾き通しました。
最後に初代家元の作曲「たまゆら」の家元と哲子先生のすばらしい演奏に、心より感謝申し上げます。

「たまゆら」弾く 家元姉妹のやわらかき
    音色に初代の穏し顔顕つ
 「たまゆら」とう初代の調べ 聞かせたもう 家元姉妹の絆の響

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初めての東北支部研修会  三浦典子・理紗

岩手県北上市より親子2人で参加させて頂きました。
お箏を始めて12年目になりますが、合奏会の参加は初体験。勉強などの都合でお休み期間があり、約1ヶ月程前に復帰したばかりでした。家元先生の指導を直接いただき、皆で合奏しました。すると、初めの平たい音が輝きを増していく変化に驚くと共に非常に感激致しました。
特に『天女の舞』ですが、家元先生から天女がどの様な気持ちで、どの様な情景なのかを説明されると、更に音に変化がでてすばらしい合奏になっていきました。聞いていた私たちは、とても感動し弾きたくなりました。弾き手と聴き手が一体化して、とてもすばらしかったです。
やはり勉強会なので、私語は慎むべきだと思いました。何事にも真剣に取り組む姿は技術の向上につながると確信しました。尺八もフルートの様な音色で、とてもきれいだと思いました。
 来年の合奏研修会にもぜひ、参加したいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
 家元先生、哲子先生、尺八の先生方、ご指導を頂き、ありがとうございました。
 (北上市・佐々木きわ子門下)

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東北支部秋の研修会に参加して 竹内 祥子

 去る11月27日(日)宮城野区文化センター2階リハーサル室にての、正絃社幹部会東北支部の秋の研修会に参加しました。私にとっては、五年ぶりの秋の研修会♪で、ワクワクしながら会場に向かいました。
〇プログラム1『六段の調べ』
 総勢40名方が、祐子先生の合図に合わせて演奏開始。私も三絃で参加、自宅でゆるりと演奏するのとは全く違う緊張感の中、一音一音丁寧に♪。弾き終わった後は、冷や汗、脂汗…。祐子先生と哲子先生に調絃して頂き感激しました。
〇プログラム2『かすみ草の詩』
演奏者の中に、可愛らしいお子さんが・・・。
 以前、私は、合宿や研修会に娘をおんぶして参加させていただいておりましたが、その娘も高校三年生。たくさんの先生方に大変お世話になったことを思い出しました。
〇プログラム3『天女の舞』
 初めて聴く曲でした。恐らく、今回のメンバーでは初めての演奏だったのでしょうが、息がピッタリ合っていて会場が華やかになり、音色に引き込まれました♪
 お世話になっている石巻の大森幾久子先生が『今度弾いてみましょう!』とお声を掛けてくださり楽しみが増えました。
 ここでランチタイムとなり、手慣れた先生方がお弁当や飲み物を配布して、演奏会場にたくさんの輪ができました。美しい音色を聴いた後のお弁当は、格別で美味しく楽しくアっという間に平らげました。
〇プログラム4『編曲京鹿の子娘道成寺』
 個人的には一番勉強した曲です。テンポといい、間合い、音色、弾き方等々まだまだ練習不足でしたが、ご一緒くださった先生方の譜読みの正確さと巧さに尊敬の念を覚え、次回までにしっかり習得してお仲間に入れて頂きたいと思いました。
〇プログラム5『愛と祈りの調べ』
聞き覚えのある愛の唄メドレー曲で、弾きながら癒されていると感じました。ソロの弾き方や強弱の付け方等、祐子先生、哲子先生の細やかなご指導を書き留めた楽譜は永久保存版です。
〇プログラム6『月に寄せる日本のうた』
 箏、十七絃、三絃、尺八の総勢40名の大合奏。懐かしいメロディを奏でながら、夏の盆踊りやお月見…。たくさんの楽器が入ると、自分の音を見失いがちですが、他のパートを聴きながら演奏する事も大切と感じました。自分では演奏の出来ない尺八の音色が憧れでもあり、聴きながら演奏出来るようになりたいと思いました。
 最後に、祐子先生、哲子先生、郷家先生による野村正峰作曲『たまゆら』。一音でも聞き逃さないよう席を移動しました。同じ楽器を使っているとは思えない美しい音色で、温かい響きを体中に吸い込み夢を見ているようで、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 
 震災から5年…。この五年の間に震災や両親の病気、思春期の子供達の変化などいろいろなことがありました。自分を見失いそうな時、思い出してはお箏、三絃を触って『やっぱりお箏が好き』と再確認。研修会で懐かしい先生方と演奏し、合奏が好き! 先生方が好き! の気持ちで満たされています。
まだまだ、自分だけの人生ではありませんが、毎日少しだけでもお箏の時間を持ち、上達出来るよう精進して、生き生きと素敵にお琴に携わる先生方に少しでも近づけるよう日々生活していきたいと思います。
最後になりましたが、研修会開催にあたり準備、運営くださった役員の先生方に心から御礼を申し上げます。有り難うございました。(福原順子門下・仙台市)

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