【306号】正絃社五十周年記念「春の公演」を目指して/野村祐子
振り返ってみますと、昭和40年(一九六五年)、野村箏曲教室から箏曲正絃社と名を変えた父は、当時、名古屋邦楽協会理事長であった故・高木栄一郎氏の薦 めにより家元を名乗りましたが、定期演奏会に「○周年記念」と銘打って客寄せの材料にすることを嫌って、周年記念の行事には熱心でありませんでした。
揚輝荘北園の庭園・檜舞台にて
昭和50年代、時代の勢いに乗って、全国に会員が広まり、各地に正絃社が発足し、名古屋市民会館での「春の公演」も、年々、盛大になり、出演者は五百名に及びました。
時は過ぎ、平成7年(一九九五年)、創立三十周年を迎えるにあたっては、父も周年記念行事に乗り気になりましたので、古参会員の長年の功績を称え、皆で三十周年を喜び合う「記念祝賀会」の開催を、全国の会員に呼びかけました。
野村正峰ご挨拶
「ヴェルサイユの間」での三十周年記念祝賀会
新しくオープンしたばかりの、名古屋東急ホテル「ヴェルサイユの間」には、全国から会員七百名が参集し、のんびりと豪華な食事をいただきながら、祝賀演奏、正絃社の歴史を辿るスライド、ゲーム(景品には大型カラーテレビも)を楽しみ、親睦のひとときを過ごしました。
永年開軒者表彰
楽しいゲーム
記念誌編集委員は一年掛けて、正絃社を名乗る以前からの記録をまとめ、「正絃社創立三十年記念誌」を発行。「五十周年のときには、次の二十年分を継ぎ足せば良いね。」などと、話していたことが思い出されます。
野村ふぁみりい勢ぞろい
笑顔いっぱいで集合写真
いろいろな行事に追われ、今のところ、五十年史には手付かずでおりますが、来年の「春の公演」プログラムには、簡略なものでも五十年の歩みを掲載したいと思っております。
また、今秋には、野村峰山が開軒40周年、峰山会創立35周年を迎え、「竹の響き」コンサートを、特別な企画で用意しております。
華やかな「春の公演」舞台(3枚写真)
来年の正絃社「春の公演」もさらに規模の大きい、聴いて、見て、演奏して、楽しく感動のある公演を目指し、準備してまいりたいと思います。
会員の皆さまのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
- 2014.06.28
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