【315号】うたまくら 各地の活躍 - 正絃社

【315号】うたまくら 各地の活躍

各地の活躍

 

  《拍手の鳴り止まないコンサート》
     あいちトリエンナーレ2016 舞台芸術公募プログラム
      正絃社合奏団30周年記念コンサート
             ~華舞歳々~大盛況に終演

 10月2日(日)、名古屋市芸術創造センターにて開催された、標記コンサートは、三代舞踊団(ジャズ舞踊)、西みほ(ソプラノ)、島田剛(ベース)、倉田大輔(ドラム)、住田長千果(鳴物)、堅田喜代音(鳴物)、野村峰山(指揮)、野村幹人(尺八)各氏をゲストに、華やかな舞台を展開。正絃社からは、合奏団・合奏団OB・幹部会員有志の50名が出演。
第1部「ジャズメドレー」
 箏によるジャズ演奏と歌、ジャズ舞踊の共演。「インザムード」「ピンクパンサーのテーマ」「テキーラ」「虹の彼方に」など10曲(野村幹人編曲)と、歌、尺八、ベース、ドラムによるジャズセッション。メドレーの途中で、ダンサーや歌手が入れ替わるたびに、観客も拍手で応えていました。

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西みほさんの歌

第2部「近江羽衣抄」~フィナーレ「華舞歳々」
 天女の羽衣伝説をもとに、10曲で構成される創作邦楽を、天女と漁師の舞踊振付で上演。猟師の楽しいしぐさに客席に笑いが巻き起こり、天女が空へ帰る振りは、大空を飛ぶような姿。
 30分の大作でしたが、尺八、十七絃、三絃地歌、箏の各パートソロと合奏による組曲は舞踊とマッチして、客席の目は舞台に釘付け。
フィナーレへの導入部は、お馴染みの振袖太鼓(野村倫子)、尺八(野村幹人)、舞踊の即興による舞台。客席から登場した男性ダンサーと尺八の掛け合いも面白く、太鼓とともに開幕したフィナーレ「華舞歳々」の、ずらりと並んだ箏は観客を圧倒する迫力。そこへ法被を纏った女性ダンサーの元気よい掛け声が加わり、すると演奏に合わせた手拍子が客席から沸き起こりました。

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並んで開幕を待つ「華舞歳々」

 

 演奏が終わり、鳴り止まない拍手に応えて出演者全員が舞台に並ぶカーテンコール。出演者も客席も、舞台の感激に浸るひとときを過しました。

finale

カーテンコール

 

お客様よりの声
・30周年の御会、盛大に開催され、おめでとうございました。野村先生はじめ、峰山先生、ご子息さまの尺八の音色、お弟子さま一同様の品のよい一糸乱れずの演奏!すべてに圧倒され、たいへん感動いたしました! 野村先生のパワーにあらためて感動しました。
・素晴らしい舞台、特に最後の合奏は、幕が開いた瞬間から圧倒され、堪能させていただきました。箏とジャズ、太鼓の異色のコラボレーションのチャレンジ精神は素晴らしいですね。差し出がましいようですが、「華舞歳々」のようなものは、欧米でとてもウケるのではないかと思いました。
・合奏団30周年、誠におめでとうございます! 一昨年、米原で上演された「近江羽衣抄」の歌を、もう一度聴けて嬉しかったです。メロディや演出も大変素晴らしく、まさに大作ですね!
 邦楽の旋律の良さを残しながら、現代の人たちに魅力を与え続けられる、その曲の数々、そして先生のお人柄が、こうして邦楽人口を増やしていくのだなと勉強させていただきました。
 また、野村先生の新しいことにチャレンジするお気持ちや、お客様に楽しんでもらいたいというエンターテーナーとしてのお気持ちがすごく伝わってきて、観客の皆さんが楽しめたから拍手も自然と大きくなりました! 楽しいひと時を過ごさせていただきましたし、これからの元気もいただきました。誠にありがとうございました。

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「華舞歳々」後ろから見えるダンサー


・親子で楽しませていただきました。特に祐子先生の三味線の弾き語り、魅せられました。今後さらなるご活躍を祈念いたします!
・西みほさん達とのコラボ、感動いたしました。「近江羽衣抄」もダンスも地歌も箏の演奏も、とても素晴らしいものでした。
・もう、何と言って良いのか、邦楽の域を超えたまさに、エンターテイメントな舞台に感激して帰ってきました。素晴らし過ぎて、泣きそうでした。いつかこちらの地元でも、こんなコンサートができたら、と希望を抱きつつ~夢は大きく、ど真ん中の席で感動しながら観ていました!

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ハートの模様の可愛いダンサーとともに


・素晴らしいイベントにお誘いいただき、ありがとうございました。箏、三味線、十七絃、尺八、太鼓などの和楽器主体の正絃社合奏団と、ジャズやダンスとのコラボレーション。本当に非常に素晴らしいとしか言いようがないステージでした。他分野とのコラボというと、何かチグハグさが出がちですが、今回の公演は全く違和感なく感激しました。演奏者の皆さんもブラボーでした。
前半の「マイフェイバリットソング」「虹の彼方に」「グリーングリーン」「上を向いて歩こう」「オーシャンゼリゼ」など、西みほさんの美しい歌声とダンスに箏のコラボは、実際、見て聴かなければ、その良さをご説明できません。
後半の創作邦楽「近江羽衣抄」も、羽衣伝説をあしらったダンスに三味線地歌と箏、尺八など和楽器の合奏は、これまたメチャ素晴らしく、約一時間半の公演は、あっという間でした。素敵なダンスチームとジャズメン、ボーカルとのコラボ公演を主催された、野村祐子さんに心より敬意を表します。観客専門ですが、今後も楽しみにしております。
・私共の友人・知人は、邦楽(琴・三味線・尺八)の演奏会は、初めての方ばかりでしたが、皆様が一同に、第二部・第三部の作曲の素晴らしさ、そして、祐子先生の歌の美しさに心を打たれましたと、おっしゃいました。
名古屋日赤病院元心臓外科部長Y先生が(正峰先生の手術は、当時の部長先生が執刀され、Y先生は、副部長として手術の助手に入っていたそうです)絶賛されていらっしゃいました。
お人柄が唄(お声)に出ていらっしゃるとおっしゃってみえました。

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西みほさんと家元


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感激の再会       斉藤深山

 去る9月15日、私たち夫婦は箏曲正絃社本部を訪問。それは私たちの親友小島君代先生のご案内で実現しました。
ブラジル正絃社を預かる者としての初対面の挨拶をかね、簡単に会の近況報告のつもりでしたが、思いがけなく宗家一家を挙げての歓迎に大変恐縮しながらも、この光栄身に余るものと、二人で身の置き場もないほど感激。一期一会のおもてなしと身に沁み、感動いたしました。有難うございました。

brazil saito  斉藤ご夫妻、小島君代さんとともに

 

 報告としましては、ブラジルの一般情勢などから、オリンピックなど話題は多彩でした。
でも会のことになると、子弟の減少、後継者の問題等冴えませんでしたが、こと演奏になると活気が出てきました。と言いますのは、愚妻が正絃社としての開軒を許されてから「野村正峰曲」が増え、聴衆の反応が変わってきたからです。
 特にコーラス入りの曲が好まれ、「五丈原」「長城の賦」などは他を寄せ付けないほどの効果がでております。これは、「野村正峰曲」が邦楽の古典よりも、聴衆に対する普遍性が高いということ。なぜならブラジルでは、聴衆は日本人ではないからです。
 最近の私たちの演奏会で大好評を博した時の聴衆の日本人の比率は、20パーセントにも満たないと思います。ですから、これからはブラジル人に受ける選曲が重要なのです。このような状況に適合する、会の進化のきっかけとなった大事な裏話は、次のとおりです。
 15年ほど前のこと、岐阜市とブラジル国カンピーナス市の姉妹都市20年記念祭の折、都山流を通して小島勇山先生よりご連絡を受け、ブラジル都山流から尺八二、三名応援の依頼を受け、故・矢崎信山と私が入ることになりました。
 愚妻とともに、数ヶ所で演奏を共にする栄誉に恵まれ、以後、小島先生と愚妻(当時、「和楽研究美和会」主宰)とは密な交信が続き、十年前の訪日には、私達の「頭痛の種」の選曲問題が解決。『日伯移住百周年記念祭』の幕開きの担当と決まった我々に、野村正峰作曲の「五丈原」が良いと、楽譜とCDを都合してくれたのです。我々は喜々として帰り、連日猛練習をかさね、初日の幕開きの成功をみることができました。

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コロニア文化祭でコーラスとともに「五丈原」

 そしてその年は、遠近七つの地方都市での『百周年記念祭』に、「五丈原」を演奏しました。その後、愚妻は小島先生のお計らいにより家元へ准師範を申請、免許状を頂くことができました。
 何と申しましょうか、偶発的ともいえるご縁、幸運。以後、ささやかながらも、【ブラジル正絃社美和会】として、四回の演奏会を開催。来る2017年は我々の父母が開いた「日本音楽研究会」の80周年にあたり、演奏会を開こうと皆で言っております。是非開催したいと考えております。   
(都山流尺八ブラジル支部長)        
  


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祝 岡山正絃社二十周年記念演奏会 (倉敷琴友会七十周記念)         栗山美智子

 倉敷琴友会三代目を若くして受け継がれて25年、渡谷元子先生が記念の演奏会を、6月12日、倉敷芸文館ホールを舞台に華やかに開催されました。
 山田流箏曲山登派七代家元・山登松和先生、正絃社二代家元・野村祐子先生、都山流尺八楽会竹琳軒大師範・野村峰山先生を特別出演に迎えられた重厚な布陣に加えて、多才な賛助出演者の方々、そしてこの日のために厳しい研鑽を積んでこられた渡谷元子先生と会員の皆さまの熱い思いが一つになって満席の会場を魅了しました。
 それはオープニング曲「七福神宝船」から終曲「華舞歳々」にいたるまで、客席をたつ人が皆無ということに如実に現れていました。

○ 元子ちゃんと呼ばれている渡谷先生
開演に先立って舞台で祝辞を述べられた 倉敷市文化連盟会長・室山貴義氏の暖かな言葉の端々に「元子ちゃん」という呼び名が頻繁にでてまいりました。
この一言をして渡谷先生が若い時から、いかにこの倉敷の街にしっかりと根をおろし地域のみなさまに愛され、箏曲家として活動されておられるかが深く伝わってまいりました。

○ 麻歩子さんの成長
早、一昔前、岡山正絃社十周年の記念演奏会に名古屋から出演させていただいたときは、渡谷先生のお嬢さん麻歩子さんは、記憶ではまだ一歳か二歳、お父様に抱っこされて花束をわたしていたあどけない姿でした。
 その麻歩子さんが、今回は「七福神宝船」「葡萄の樹のかげ」「華舞歳々」と、堂々たる舞台姿をみせてくれました。
過ぎゆきし10年の歳月の重みと確かさに感じ入ることしきりでした。

○ あっぱれ!見事!英(はな)ちゃん
プログラム二番は童曲「絵日傘」と「夕やけ小やけ」、緞帳が上がると舞台下手に渡谷先生と並んで正座の田村英ちゃん、上手側に小中学生中心のジュニアチーム。英ちゃんは後の舞台インタビューで知ったのですが三歳、演奏前は、あまりの幼さにきっと渡谷先生が曲の大部分を弾かれて英ちゃんは、ところどころ弾いてくれるのかな?なんて想像しながら、でも可愛いことと眺めていましたら、何と英ちゃんは前奏から遠音のきいた抜群の爪音、「さくらひらひら絵日傘に~」と客席をうならせる歌声、ピッチカートもきちんと決めて渡谷先生は第二箏で助演です。
着物も被布姿の可愛さながら、その堂々の舞台に、客席からは嵐のような拍手とはこれなんだという惜しみない拍手が贈られました。
 もちろん「夕やけ小やけ」メンバーも先生の押さえなくジュニアチームのみで、しっかりした演奏ぶり。邦楽界にこのような若い力が育っていることに胸の高鳴る思いでした。

○ 師匠の思いを受け止めて
「幻想曲千鳥」では野村祐子先生との共演。「~作もの茶音頭~御茶紀行」では山登松和先生、野村峰山先生との共演。会員の皆さまにとっては、いつにもまして大変な緊張感のなかでの舞台だったのではないかと想像しますが、古参の幹部会員を軸に団結し、息のあった演奏を聴かせていただきました。それぞれの曲で独奏部を担われた中村明子さん、湊紀子さんのお二人に心からなる敬意を表します。

○ なんと清らかな「葡萄の樹のかげ」
倉敷児童合唱団をコーラスに迎えての演奏は倉敷琴友会ジュニアと大学、高校、中学箏曲部メンバーに独奏箏・渡谷先生。
合唱団の制服に身をつつんだ二十数名の少女たちがきりりと並んで箏群のうしろに立つ姿から爽やかな風が吹いてくるよう。かなり長編の歌詞を暗譜で、コンサートマスターをつとめる渡谷先生のちょっとした動きだけに注目して、正確にそして何よりも清らかに歌いあげる少女たち。正峰先生が聴かれたら、きっと目を細くして喜ばれるだろうなと思ったりしました。

○ 「きさらぎ」「さらし幻想曲」
 特別出演のゲストと渡谷先生の「きさらぎ」
そして山登先生の三絃、祐子先生の箏、峰山先生の尺八の「さらし幻想曲」は聞き逃してはなりませんと、倉敷市文化連盟会長・室山貴義氏が述べておられる、そのままの圧巻の演奏に、ただただ感動するばかりでした。

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圧巻の「さらし幻想曲」

                              

 大迫力の太鼓と峰山先生の尺八の魅力

 いよいよ終曲「華舞歳々」、緞帳のなかで鳴り響いたのは、地響きをたてて迫り来る大迫力の太鼓の音、固唾をのんで見守る観客の前に開かれた舞台中央最上段の真ん中に、客席を背に烈しく撥をふりおろす半被姿の男性一人。その左右に尺八奏者十六名という並び。
最も驚いたのは太鼓のすぐ隣に峰山先生、耳元の大音量にも表情ひとつ変えられず…。
 曲の後半、太鼓と尺八ソロが絡み合う華やかな見せ場、大音量の太鼓に裂帛の気合をもって響く尺八、ぞっとするほどの大迫力。太鼓奏者の男性は、いつにまにか半被を脱いで上半身前掛け襷がけのもろ肌ぬぎ。背から飛び散る汗の玉がみえるようです。

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太鼓とともに華やかな「華舞歳々」   

 

 このとき、ふと思ったのは「華舞歳々」にはなくてはならない、【振袖太鼓】で評判の野村倫子先生。長い袂を翻して太鼓を打つ倫子先生の姿に想いを馳せ、私は一人密かに感心しておりました。

 さて沢山の感動を抱いての帰路。
その昔、備前五十七万石の岡山城主であった宇喜多秀家は、いつも秀吉から仕事を言いつけられたり、頼みごとをされると120%の結果を出して答え、ついには二十七歳の若さで徳川家康、前田利家等と並んで五大老の一人に抜擢されました。
一国を治めても、進んで新しいことに挑み、瀬戸内海を埋め立て耕作地を広げたり、飢饉のときのために各地に穀物の貯蔵庫をつくったりしたといわれております。          
 渡谷先生の進取の気性や、常に120%をめざして努力される姿は、天下人秀吉をして「三国一の男」と言わせしめた、宇喜多秀家にどこか似ているなと思いました、
最後になりましたが、倉敷琴友会と岡山正絃社のますますのご活躍と発展を祈念して演奏会の感想とさせていただきます。
おめでとうございました。

 


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岡山正絃社二十周年・倉敷琴友会七十周年
記念演奏会を終えて          中村 明子


去る6月12日、倉敷市芸文館ホールでの私たちの記念演奏会は、あいにくの雨でしたが、大勢の方々にご来場いただき、厚くお礼申し上げます。 
名古屋からは祐子先生・峰山先生・幹人先生・正絃社合奏団の方々、東京からは山田流山登派の家元・山登松和先生にご来演賜りました。
幕開きには、おめでたい「七福神宝船」。
祐子先生に、皆さんに福をまくように笑顔で、口角を上げて歌うようにと、指導されたことを思い出し、福の神になったつもり。
2曲目「絵日傘・夕やけこやけ」。3歳の女の子が元子先生と一緒に堂々と初舞台。元子先生の子供さんや弟子のキッズ達が元気いっぱい歌いながら演奏。
3曲目「幻想曲千鳥」。今回の私のメイン曲で十七絃のソロも。普段の練習ではさほどでもなかったのですが、演奏会の日が近づくにつれ、胸は高鳴り、緊張感が増加。いよいよ迎えた当日、舞台に座り幕が開くと、客席の静けさに反して、自分の心臓の鼓動が激しく聞こえ、ただただ夢中でした。この緊張の舞台は、生涯忘れられません。

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「幻想曲千鳥」前列右で独奏の中村明子さん 

 4曲目は、野村正峰先生の、あの名曲「きさらぎ」。元子先生・お家元ご夫妻と山登先生の歌。舞台の袖で、今は亡き正峰先生を思い出しながら聴いていた会員も多かったと思います。
 5曲目は倉敷琴友会ジュニアと、元子先生が指導されているノートルダム清心学園の中高生、県立大学の学生と、それぞれのOGの若手の合奏。そこに倉敷児童合唱団が加わった「葡萄の樹のかげ」で、華やかな舞台です。
 実は私も、ウン十年前の学生のころに演奏した、とても思い出深い曲です。今回は、私の娘がこの曲を弾きますので、時の流れを感じる舞台でした。
 6曲目の「御茶紀行」は、山登先生に共演いただき、会員は紫の着物に揃え、心も着物も合わせて臨みました。皆で息ぴったりの演奏を目指して積み重ねてきた曲です。
7曲目は、山田流の難曲「さらし幻想曲」。
 お家元ご夫妻と山登先生の息を呑むような迫真の演奏に、きっと皆さまは満足されたと思います。 
 そして終曲は、出演者全員に太鼓が加わった「華舞歳々」。幕が開く前から始まる力強い太鼓の音に、客席からの「お~」というざわめきが舞台まで聞こました。そして曲の途中、峰山先生と太鼓の掛け合いでさらに盛り上がり、終曲にふさわしい、華やかな舞台となりました。

 終了後、ロビーにお見送りに出ると、名古屋から聴きに来てくださった正絃社の方々が声をかけてくださいました。
 お客様からの声には、
「プレイヤーとしてはもちろん、所作や、舞台の演出も素晴らしく、色々なものを受け取って帰りました。」
「こんなすごい空間にいることができ、良かった。」と感想をいただき嬉しいです。
 今回の演奏会は、元子先生の演出で、曲に合わせて、舞台のバックにプロジェクターで歌詞や映像を映し出していました。

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歌詞を舞台背景に映した「きさらぎ」 

 ゲストの先生や元子先生、その他多くの方々に支えていただいたお陰と感謝の気持ちでいっぱいです。
 私事ですが、10年前の10周年記念演奏会で初舞台だった娘と、その時にお腹の中にいた双子の息子達、そして先代の幸代先生の時から一緒に習い始めた母と私の3世代の共演ができ、同じ思いで同じ時間を過ごせたことは、本当に感無量でした。
 そして、このような大きな記念の舞台で、未熟な私にソロを弾かせてくださった元子先生、ありがとうございました。

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全員集合写真

 

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パフォーマンスの華舞歳々      筒井淳子

 7月10日、梅雨明け間近のこの日、春日井市民会館で文化協会主催による第36回文化祭が行われました。春日井市民の私は、守山教室でご一緒の和泉さん、松浦さん、大藪さんと久しぶりにお会いできるチャンスでしたので、土井澄子先生社中が出演される舞台を見るため集合しました。
 11時過ぎに入場しましたが、ロビーには出演者、その知人の方達が談笑しています。会場に入っても人影まばらで、出演者の方達のお知り合いなのか、その幕毎にお客様が入れ替わります。芸能祭の主旨が、【日頃の精進の成果を披露し、舞台経験を重ね会員の高揚を図る】とあり、各団体とも舞踊、楽器のソロが多く、一つの団体の持ち時間が長く感じられます。
 私がソロ演奏をすると、こんな感じなのかと焦りを感じつつ、徐々にちょっぴり退屈な気持ちが影を見せ始めた途端、土井先生社中の出番。
 今まで降りなかった幕が下り、幕開けの太鼓から「華舞歳々」の演奏が始まりました。
 尺八の幹人先生、太鼓の山川慎平さんは、プロの演奏家。箏との合奏が始まる頃には、ロビーに漏れ出た音の迫力に引き込まれるよう、お客様が続々客席に入ってこられ、こんなにお客様がいたんだと思うほど客席が埋まりました。
 尺八と太鼓を黒の衣装で取り囲む土井社中軍団の演奏では、絃・管・打の音色が融合し、渦となり会場を巻き込んでいきます。ソロの成瀬あゆみさんと服部幸恵さんの演奏は若々しく、表現力豊かに流れていきました。箏・十七絃の独奏部では、夏祭りの金魚すくいの様子が目に浮かび、箏と十七絃の繊細な音が光っていました。
 華やかな花火大会をイメージした合奏の前に、幹人先生と山川さんとのアイコンタクトで尺八と太鼓のアドリブのパフォーマンス演奏、それはそれは鳥肌が立つほどの迫力。感動的な舞台の瞬間、お客様から拍手の嵐が巻き起こりました。
 箏の合奏のなかに、尺八と太鼓のパフォーマンスを加えた土井社中の皆様の個性的な演奏は、群を抜いて素晴らしい舞台で、季節も夏祭りの情景とマッチした演奏の余韻とともに幕となりました。 
 会場を後にしたランチ会では、4人ともに感動、感嘆の会話で盛り上がったのは言うまでもありません。日々、何となく生きている私ですが、気分を新たに、また一歩大きく踏み出す努力をしようと勇気をいただいた一日でした。              
(春日井市・直門・師範)

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